お側に仕えたくて
本当は、短編にする予定だったのですが、
少し長くなりそうなので、分けて投稿することにしました。
見て下さって、ありがとうございます。
よろしくお願いします。
「父上、私は、アルテミアに仕えようと思います」
獣人たちの王国、ビースト・キングダムの第二王子ライム・ハルバードは、王と向き合っていた。
ライムは22歳、今年、王立学校を卒業したばかりだ。
「改まって……何の話かと思ったぞ」
父である王、ノヴァ・ハルバードは、少し驚きこそすれど、反対はしなかった。
「隣国、アルテミアは、我が国よりも大国だ。
学ぶところも多いだろう。
王宮に仕えたいのか?」
「はい……父上。
アルテミアの第一王女シャルロット様の近衛騎士に志願しようと思っています」
「近衛騎士か……」
ノヴァは、少し咳払いをして、突然、話題を変える。
「ライム、ところで、お前も、もう一人前の領主だ。
実は、縁談があってな……」
「縁談……でございますか?」
「そうだ。武装国家と言われている、あの大国の…
ファナ王女だ。」
「ファナ様と言えば、確か、ゼルメスの第三王女でいらっしゃいましたね」
言いながら、ライムは、困ったような顔をした。
その様子を見て、ノヴァは苦笑する。
ライムは素直だ。思ったことがすぐ顔に出る。
「ファナ王女は、美人だし、何より聡明だ。
御年も19歳で、釣り合いも取れておるしな……」
「私には、これ以上ない位の御方でございます」
そう口には出したが、ライムの顔には困惑の色が隠せなかった。
ノヴァは、再び、咳払いをする。
「まぁ、お前が乗り気でないなら、無理にとは言わんが……?」
「父上、決して、そのような。私は……」
ライムは、ノヴァの目を見て、言った。
「それが、父上のご意向であれば、私は……!!」
しかし、言葉とは裏腹に、今度は苦渋の表情に変わる。
ノヴァは笑い出した。
「素直なヤツだな。
良い良い、他に想い人がいるのであろう?」
そう言われて、ライムは少し顔を赤らめる。
「父上……申し訳ございません」
「何を謝ることがある。
お前の人生だ」
そうノヴァは言い、苦笑した。
「お前の……その、なんだ……
いや、いい、止めておこう」
ノヴァは、ごほん、と咳払いをする。
「それで、いつ発つ予定なのだ?」
「はい、明日にでも。
三日後に、アルテミアの王都で選考会がございますので」
「明日か……早いな。
まぁ……お前なら、きっと大丈夫だ。
全力で頑張るのだぞ」
「必ずや、成し遂げてみせます!!」
そして……三日経った。
引き続き、続きを投稿する予定です。




