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そのゴーレム、元人間につき  作者: HIGH
始まりはいつも突然
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決闘

 俺は銅貨50枚で知らん男と決闘することになった。

 今現在、ギルドの裏手にある訓練所に向かい合っている。

 ハゲと勝負したのもここだ、だが、ハゲの一撃だできたクレーターもハゲがぶつかって砕けた壁も直っている。

 不思議なものだな。


 「おい! 余所見をするな! やるぞ!」

 「……わかった」


 生意気な奴だな。

 そこまで敵視すること無いんじゃないか。

 そのまま突っ立っていたらまた叫ばれた。


 「おい! 剣を抜けよ! 決闘だぞ! その剣は飾りか!」

 「……飾りだが?」


 だって、殴った方が早いからな、剣なんて有るだけだ、使う機会はそうそうない。


 「ちっ! 良いから剣を使え、手加減は出来ねぇぞ」

 「ハゲと同じことを言うんだな」


 仕方ないから剣を抜いてやろう。

 見せてくれるわ、俺の剣捌きをな。


 「負けたときの言い訳は考えたか?」

 「……早く始めろよ、お前と違って暇じゃないんだ」

 「いくぞ!」


 男が剣を構えて突っ込んでくる。

 その瞬間に俺は持っていた剣を男の頭目掛けて投げつける。


 ──ビュン!


 「うわ! てめぇ、ベフッ!」


 投げつけ、男が何とか偶然かわせた時には俺は男へと走っており、気づいた時には拳を放った直後だ。

 殴られた男はぶっ飛んで壁へとぶつかり気絶した。


 投げつけた剣は壁へと深々と突き刺さっていた、それを引き抜き、ハゲの元へと歩く。


 「満足か?」

 「まさか剣をぶん投げるとは思わなかったぜ、まぁ、ちょっと腕がたっているからって自惚れたアイツの自業自得だな」

 「それはお前にも言えることだな」


 そんな話をしながらもしっかりと銅貨50枚を受け取り、ギルドへと帰った。

 

 「あ、ランドさん! お帰りなさい! どうでしたか?」

 「いい稼ぎだった」

 「こっちは解体も終わりましたし、ささっと報酬を貰いましょう!」

 

 女冒険者は元気だな、こっちは面倒なのに絡まれて大変だったと言うのに。


 「こちらが報酬と素材の売却をあわせて、銀貨20枚です」

 「素材で10枚もしたのか」

 「はい、今回のアラブルベアは体長も大きく、ランドさんが皮を傷つけることなく殴打のみで倒したので質が良かったんですよ」

 「理解した」


 これでやっと休める。

 と言っても俺は夜は外に出るけどな。

 

 「女冒険者、昼は過ぎているが何も食べていないだろ?」

 「そういえば、色々物色してて食べてないですけど……それより、女冒険者って何ですか」

 「? お前の事だろう?」

 「私のことそう呼んでたんですか」

 「名前知らないからな」


 そういうと、女冒険者はおろか、受付嬢、ハゲも、驚いていた。


 「嘘ですよね!? 今までずっとですか!?」

 「あぁ、そうだ」

 「マジですか。」

 「マジだ」


 俯いた女冒険者はぷるぷる震えていた。

 これは、怒っているのだろうか。


 「名前くらいちゃんと覚えてくださいよ!」

 「覚えるも何も名前聞いてないからな」

 「いーえ、皆さんの前でちゃんと名乗りましたから! 聞いてなかったんですか!」

 

 上の空だったかなぁ、まぁどうでもいいか。


 「気にするな、それより飯だ女冒険者」

 「名前を呼んでくださいよ!」

 「気が向いたらな」


 本当に名前知らないんだよな、そう言えば狐人間も狼もおっさんの名前も知らんな。


 俺はどうせ食べ物は必要ないのでどこで食べるかは女冒険者に任せた。

 何故か不満顔だが、不満になっている理由が全くわからないので無視した。


 「折角お金が手に入ったんですから、ちょっとくらい贅沢しても良いですかね?」

 「別に良いぞ、予想外の収入だったからな」


 女冒険者のしたいようにさせる。

 だが、女冒険者も高い店に入るのを躊躇い、結局普通の食堂になった。


 「無理です、私にはあんな敷居の高いところは無理です!」

 「別に無理してまで入れとはおもってないぞ」


 話している最中に料理が運ばれてきたので、冷めない内にこちらに気にせず食べてもらう。

 その間に俺はステータスを確認することにした。


 Lv38

 スキル

 『付与』[攻撃小up][防御小up][速度小up][回転][硬化][軟化][攻撃小down][防御小down][速度小down][ステータス小up][ステータス小down][音][属性耐性][付与効果範囲向上]


 『物質操作』[石][土][砂][鉄]


 『付与』の方に変化は無かったが『物質操作』には[鉄]が追加されていた。

 これは使える、石よりも鉄の体にすれば頑丈になるはずた。

 でも、体全体を鉄にした場合、水にハイルト錆びるかもしれない。

 ……石でコーティングすれば行けるか?

 そもそも鉄が無いな、有るときに考えよう。


 「こちらにランドと言う冒険者は居られるか?」


 店の入り口からそんな声が聞こえた。

 ……女冒険者がこちらを見ている、無視はするな、そう言いたいのだろう。

 後々面倒になる前に片付けておこう。


 「俺がランドだ」

 「おお、貴殿が、いや済まない、私はファンの領主から遣わされた兵士だ、都合が悪くなければぜひ来てほしい」

 「わかった、連れも一緒で良いか?」

 「大丈夫だ」

 「ムゴ!?」


 「私も!?」見たいな事だろう、当たり前だ、俺を一人で行かせてみろ、大変なことになるぞ。

 あと食ったまま反応するな、飛んできたぞ。


 にしても、領主か、ギルドマスターの爺が言うには悪いやつじゃないと言っていたが、果たしてどんな奴だろうな。


 しかし、今日はやけに騒動が多いな、まだ二日目なんだがな。

 

 女冒険者が飯を食べるのを待っているために、その場には微妙な空気が流れた


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