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そのゴーレム、元人間につき  作者: HIGH
始まりはいつも突然
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新しい姿

すこし、分かりづらいかもしれませんが精一杯です。

 喋れるようになった。

 良かれと思って回してやったら逆効果だったがまぁ、問題ないだろう。

 それより『付与』については大体分かった、自分だけでなく他の相手にも付与する事ができるらしいな。

 結構便利かもしれない。

 

 次の検証はもう1つのスキル、『物質操作』だ、効果は恐らく名前の通りだろうな、[石][土][砂]を弄れるんだろう。

 これがあれば俺の体のヒビって治るんじゃないか?

 まあ、物は試しだろう、取り敢えず自分の体にいきなりやるのは怖いからその辺の石で良いや、石って言っても50センチは有るけど……


 「そんな石を持ってどうするんですか?」

 「モウヒトツノ、スキルヲ、ツカッテミル」

 「え、2つもスキル持ってるんですか、規格外ですね……」


 唖然としているな、冒険者でもかなり強い奴なら持ってるだろう、そこまで珍しいことはない筈だ。


 「確かにそうですね、魔物が2つスキルを持てる可能性だってありますもんね」

 

 よし、さっそく[物質操作]を使おう。

 イメージとしては、そうだな、綺麗に形を整える感じで良いか?

 こう、丸くて形の悪い石を綺麗な正方形に変えるように……お、イメージ通りにできるな。

 なるほど、イメージが大事だな。

 

 「うわぁ、スゴいですね! それ、かなり綺麗ですよ!」

 「スキルハ、イメージガダイジダナ」

 「そうなんですか……ゴーレムさんは考え方が違うんですね」


 普通はスキルを使って使って使いまくって体に叩き込むらしいな。

 いや、それだと時間もかかるしそもそもスキルをどうやって最初に使うんだよ……

 俺には分からないので次のステップに進むことにしよう。


 次は俺の体に使う……ちょっと怖いな、止めようかな。

 ……だが、時には犠牲も必要だ、1度は俺も痛い目に合うと良いだろう。

 ……[物質操作]で体に手を当てなぞるように動かす、するとどうだろうか、先程までヒビの入っていた石の体にヒビはなく、寧ろかなり綺麗に整っていた。

 

 よし、いっそのこと体全部整えよう。

 と言うわけで、体のボコボコした部分を取り除き、形を整える。

 加工ゴーレムの完成だ、俺の体だから誰にも文句は言われまい。


 「スッキリしましたね、ゴーレムさん、その、シュールです、ゴーレムって、ゴツゴツしている人形の魔物というのが特徴なので、ゴーレムさんは所謂、希少種とかそんな類いの魔物に見えます」


 まぁ、自我を持っている時点でそうなるよな、それが外見で伝わるようになった感じだ。

 初見で怪しいと思われること間違いなしだ。


 「あの、ゴーレムさん、思ったんですけど、このスキルを使えば普通の人間の大きさになれるのでは?」


 ふむ、考えてみれば……いけるか?

 うん、行けそうだな、やってみるか。

 思ったのだが、俺の体の石って全部落とすとどうなってるんだろうな。

 [物質操作]で落としてみよう、たちまち俺の体である石が落ちていく。

 ……なんか、複雑だ、どんどん瓦解していく建物の気持ちだ、狐人間の家を壊したが家もそんな気持ちだったのだろうか。

 悪いことしたなぁ。


 ……よし、全部落ちたな、そこら中にパーツが転がって俺は剥き出しとなっているだろう。

 本当にどうなってるんだ?


 「これが、ゴーレムさんの本来の姿ですか! なんか怖いですね!」

 「ドンナカンジダ?」

 「え? ええとですね、黒い霧の様ですよ、大きな人の形ですね、目も赤いものが2つ見えますし」


 体を見てみる、うわ、なんだこれ、ホントに霧じゃん。

 え、ゴーレムってこうなってんの?


 「ゴーレムハ、コウイウモノカ?」

 「いえ、私は初めてゴーレムさんを見たので分からないです」

 「ソウカ……」


 まぁ、良いか?

 ふむ、霧…と言うことは小さくもなれるんじゃないか?

 形がないし、自由自在なのでは?

 えーと、イメージは女冒険者よりは大きく、どのくらいかな? 

 丁度良い大きさになるまで伸縮を繰り返してみた。

 女冒険者は若干怯えていた。

 参考までに聞いておこう、


 「オマエノ、シンチョウハ、ドノクライダ?」

 「私ですか? 160センチ位ですかね?」

 「ワカッタ」


 180程あれば良いか?

 ほい、およそこのくらいだろう。

 それをキープしてと、[物質操作]で体を作る、そのままの石を使うとただスケールの小さいゴーレムになるだけだからな、出来るだけ人間をイメージしよう、髪の毛とかは……うん、無理だな、フルフェイスの騎士とかが使う鎧兜ってのがあるな、記憶に、それなら目が出るだけで問題ないだろう、石だけど。


 体は普通に、ある程度適当に石を身体中に着けて、そこから[物質操作]で普通の細すぎず太すぎずな感じの体型に、削りながら調整してと。

 おぉ、良い感じだ、これはもう着ていると言うよりはこれが俺の体と言う認識な感じになった。

 石なのに間接部分が曲がったりスムーズに動く、どうなってるんだろうな。

 さて、このままじゃフルフェイスの石の肌をした全裸の変態だな。

 服とかも石で作れるのか? ……出来そうだな。

 イメージは、素朴な、目立たないようにしよう、服の色とかは変えられねぇか流石に。

 肌も石のように灰色が混ざってるからな、袖を長くしてグローブも作ろう、おい、女冒険者、そんなヤバイ奴を見ている顔をするな。


 「石の服ってどうなってるのか不思議でしょうがないです」

 

 だよな、俺もそう思う……よし、大体出来たぞ、頭からフルフェイス、長袖の服、グローブ、長ズボン、ブーツ……全部灰色って、まぁ、良いか。

 

 着てみるとどうだろうか、服が石なせいで体が動かない、どうやら俺が直接着ている(?)石だけにのみ、不思議ななにかがあるようだ、ならばどうするか?

 決まっているだろうスキル『付与』の[軟化]を使う、俺の予想が正しければ、これで普通の服くらいにはなるだろう。

 上手くいったな、それに[軟化]は付与すると永続的らしいな。それはお得だ。


 因みに服は少しだけ、長いシャツの様にして、上から羽織るノースリーブのジャケットって奴だ。

 浮かんだから作ってみた、まぁ、結局全部灰色だから遠目で見ると分かりづらいと思う。


 ともかく俺は、完全な人間の様なゴーレムへと変身した。

 ふははは、これは我ながら力作!

 拘りはフルフェイスだ!


 「どうだ? 良くできているだろう?」

 「……いや、凄すぎませんか? というかゴーレムさん、喋りが流暢になってますね」

 「む、ほう、形が人のようになったからだろうか、これは嬉しい誤算と言う奴だ」


 遂でに余った石で武器も作るとしよう……剣かな? やっぱり、参考にするのは女冒険者のへし折れた剣、折れているから少しだけ分かりづらい。

 誰だよへし折ったやつ……仕方ない、女冒険者の分も作るとしよう。

 できた、簡単な両刃の直剣だ……石だけど。

 これは切ると言うより殴るになるのではないだろうか。

 これにさらに[硬化]を付与する、盾も作って渡しておこう、俺? いや、全身盾見たいなものだろう、いらない。


 「ゴーレムさん、装備まで作ってしまうとは、私は呆れてなにも言えませんよ」

 「気にするな、俺の練習だと思って受けとれ」

 「まぁ、ありがたく受けとりますけど……」


 因みに俺の剣は鍔と刃の境目が回るようになっている。

 それは、ちょっと思い付いた事があるからな、それは、刃の部分にだけ[回転]を付与してしまえば貫通力抜群の剣になるのではと思った訳だ。


 「ちょっとちょっと! さっきこっちに竜巻が起こってるのみて急いで来たんだけど! 何があったの……って、うぇ!? 人間がもう一人!? ちょっと! エマくん、ゴーレム君は!? まさか、裏切ったのかい!?」

 「ちょちょちょ、違います違います! 裏切りませんよ! なんのメリットがあるんですか!」

 「じゃあ、そこの人間は誰だい! なんで人間がいる?」

 「……落ち着け狐人間、俺はゴーレムだ」

 

 すると一瞬だけキョトンとするが頭を振り、否定をする。

 

 「ゴーレム君はもっと大きいし、ゴツゴツしてるよ! そんな分かりやすい嘘をつくとは、私をバカにしているのかい?」

 「……どうすれば信じる?」

 

 狐人間は少しだけ考える素振りを見せる。

 その間に、他にもおっさん、狼、ガケトカゲが集まり、俺は囲まれている。

 するとガケトカゲを見た狐人間はある提案をする。

  

 「そうだねぇ、そこのガケトカゲ君の全力の一撃に堪えられたら信用するよ」

 「オラ? なんかわかんねぇけどいいべ」

 「こっちも了解だ」


 ガケトカゲと向かい合い、立ち尽くす。

 ガケトカゲは勢いよく尻尾を右へ左へと移動させる。

 そして、ある程度の勢いになり、その尻尾を振り切る。


 そこで俺は思う、前は大きな巨体だから吹き飛ばずにヒビだけで済んだものの、今は普通の人間と同じだ、ヤバくね?

 そう判断した俺は自分に[硬化]を付与し、受け止める。

 衝撃で後ずさりはしたものの、ヒビもなく何とか無傷だった。


 狐人間はかなり驚いていた。


 「なぁ、1つ良いか?」

 「なんだい?」

 「俺の肌に触れれば石って分かった筈だよな」

 「……あ」


 まぁ、食らう前に気づけなかった俺も俺だな、狐人間は恐る恐る俺に触れると石の感触に驚く。


 「本当にゴーレム君?」

 「そういっている」

 「……マジか」

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