表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界調整  作者: 虹某氏
6章【生命】
305/305

最終話(仮) 異世界転生

「とりあえずこれからどうしよっか?」


 桃花が桃色の髪を風になびかせながら呟いく。

 俺はすぐさまやることを答えた。


「真央の世界調整を止める。けどその前に一つだけやらないとならないことがある」

「なに?」

「シャーロットちゃんって幽霊をどうするかだ」


 謎の多いこの幽霊の少女。

 それに神崎麻衣という女も気になる。


「うーん、邪魔」


 桃花はそう言うとゲイボルグをクルクルと回転させながらシャーロットの頭を貫いた。

 シャーロットは幽霊。

 本来ならゲイボルグは貫通してなんの意味も成さないはずであった。

 しかし結果は驚くことになった。


「な!!」


 なんとシャーロットちゃんが爆散したのだ。

 桃花は軽く槍で突いただけだった。

 その槍は無いはずの実体をなぜか捉えて爆散させた。

 間違いなく普通ではありえない。


「ゲイボルグは実体が無かろうが破壊するよ。だってどんな物でも破壊する槍だもん」

「なぜシャーロットちゃんを殺したのですか!」


 海が力強く桃花を睨みながら叫んだ。

 しかし桃花は動じる素振りを一切見せない。

 あの時の桃花の槍には一切の迷いがなかった。

 殺すことへの躊躇いも無ければ慈悲もない。

 ただただ冷たい一撃を打ったのだ。

 海にはそれが理解出来なかった。

 間違いなく殺す必要はない。

 それなのに桃花は殺したのだ。


「え、だっていらないもん」

「いらない? あなたは何を……」

「私達は真央の世界調整を止めるんでしょ? 今はそれだけを考えるべきじゃないかな。私としては空君と海ちゃんが笑って生きてればそれでいいの。あの幽霊ちゃんは私の庇護範囲じゃない」

「あなたって人は!」


 なるほどな。

 たしかに一理ある。

 神崎麻衣とか色々と気になることはあるがそれは真央の世界調整には一切関係ない。


「大丈夫。私がどうにかしてあげるから」

「殺しは……」

「なぁ桃花」


 俺は一つだけ恐ろしいことを考えた。

 桃花は響と一緒に閉じ込められていた。

 そしてそこに真央が助けに向かった。

 もしもそうだとしたら……


「響は一緒じゃないのか?」

「あのキモオタ? それなら殺したよ」


 そして恐ろしい予想は的確に当たった。

 最悪な形で的中してしまった。

 この桃花は間違いなく何かが違う。

 闇桃花とは違うベクトルで狂っている。


「理由を聞いても?」

「いらないからかな。ぶっちゃけ人が多すぎなんだよ」

「そんな理由で!」

「私は空君と海ちゃんと平凡に生きたいの。だから私達のことを知ってる人が少しでも残ってると面倒なんだよね。生かすならせめて真央の一人が限界。特に魔神なんて厄介事の塊である響とか論外もいいところだよ」


 あぁそうだ。

 桃花はそういう女だった。

 これが俺の惚れた女だ。

 誰よりも悪魔に近くて少しでも足を踏み外せば闇に堕ちるような危ない女。

 それでも俺は桃花が好きだ。

 海を好いてくれる桃花のことが好きだ。


「桃花」

「どうしたの?」

「全て任せる」


 だったら俺も割り切るしかないだろう。

 桃花に全てを委ねてしまおう。

 それが桃花の夫としての役割だ。

 桃花が何をしようが全てを肯定しよう。

 俺はもう桃花と海と真央とルプス以外の何もいらない。

 それが間違ってる道だとしても桃花が正しい道へと変えてくれる。


「任せて」

「お兄様! 桃花は……!」

「俺達の知人を殺したな。だがそれがどうした?」


 俺は何をしたいのか。

 たった今、決めた。

 真央と海と桃花とルプスだけが生きる世界を作る。

 桃花の夢は俺の夢だ。


「人を殺したんですよ!」

「海。少し黙れよ?」


 俺は軽く海の首を叩き気絶させる。

 もう引き返せない所まで来た。

 ここから始まるのは虐殺だ。

 真央とは違った形の世界調整だ。


「桃花。全て殺すぞ」

「おっけー」


 俺達に話しかけるのは四人以外全てが敵だ。

 そういう道を歩むと決めたのだ。

 たとえ故意的に接してきたとしても接した時点で敵。


「桃花。今の装備は?」

「雷を自由自在に操る黄金の金槌ミョルニル、ありとあらゆるところに飛んでいける空飛ぶ方舟ノア、貫けば概念レベルでこの世に存在しなくても破壊し尽くす最凶の槍ゲイボルグ、望めばどんな現象でも引き起こすことが出来て無限の兵を召喚出来るソロモンの指輪だよ」

「分かった。これを預けておく」


 俺は桃花に鎖を渡す。

 俺の神器グレイプニル。

 ありとあらゆるものを縛ることが出来る最強の鎖。

 これは桃花の方が生かせるだろう。


「ありがと」

「俺はお前のものだ」


 そうして桃花に全ての装備を与えた。

 桃花はもはや神に等しき存在。

 間違いなく人類最強。

 どんな者にも負けはしないだろう。


「それじゃあ空君。行こうか?」

「どこにだ?」

「異世界に新婚旅行!」


 これまた急な話だな。

 でも桃花が望むなら……


「あぁ」

「ソロモンの指輪はどんな現象でも引き起こす。だから異世界にでも行けるんだよ」


 桃花が大きな扉を置いた。

 俺はその扉を跨いだ。

 そうして俺達は地球を後にした。


 それから地球に戻り、俺は桃花並の力を手に入れて銀河の魔王になるのはまた別の話である。

ごめんなさい!

ほんとにいつ再会出来るか分からず、もう二度と戻らない可能性も少しだけ存在してるので全てブン投げENDです!

正直言って話に収拾が付かなくなったのと新人賞を目指すとなると時間が取れないのでそうなりました。もしも再開する見込みがあったら全て一から書き直すのでその時はよろしくお願いします。

納得出来ないところが多いと思いますがよろしくお願いします。

また未回収の伏線等については感想のところで質問して頂ければ答えたいと思います。








本来の流れ(プロット通りなら)


桃花合流

真央の世界調整を止めに行く

しかし寸でのところで止まらず虐殺開始

空達が頑張って本来の予定より少しだけ多い人数を生かすことに成功

生き残った人達がオーストラリアで新しい(エデン)を作ってそこで暮らす

アーサーがその国の王になる

そこに神崎麻衣が現れる

神崎麻衣は存在する能力や神器を全て使う能力と『傲慢』の魔人の心臓持ちで神崎陸の能力で全人類の記憶から抹消された真央の正真正銘の妹

神崎麻衣と戦いになり、海が連れ去られる

麻衣の目的は未来の神の現界

魔神が全て揃うと未来の神が現界するから残り二つの心臓を探す

心臓の情報は図書にあると情報が出てくる。

図書の位置を特定するには世界に散らばったアリスの図書に行き白紙の本をアリシアの能力で擬人化させて情報を聞くしかない。

全て集めて例の図書に行くが心臓に関する本がない。

図書の位置を特定するためにアリスを蘇らせる。

アリスを蘇らせて無事に心臓を一つ見つける。

残り一つは月にあると分かり月を空一人で目指す。

月に行くと月精族がいて仲良くなる。

月に麻衣が心臓を奪いに来て奪われて月精族の始祖に埋め込まれる。

月精族がエデンに移動。

今まで作ってたダンジョンタワーが完成。

そこは魔物が湧くと同時に様々なものが湧く。

それを作ったのは空ということになり空が神として崇められ始める。

空が神となり魔法を知識として授ける。

人々は日々の生活を豊かにするためにダンジョンタワーに潜るようになり、その仕事は冒険者と呼ばれるようになる。

ここで麻衣が心臓を奪いにやってくる。

その時に海が完全に魔神王の力に堕ちていて心臓を奪われてしまう。

そして最後の心臓は夜桜に埋め込まれる。

桃花がゲイボルグを使って全ての魔神を殺すが時すでに遅く未来の神が現界する。

未来の神が世界を作り替えようとする。

神として崇められたことにより空の力が強くなり桃花と二人で未来の神を殺して神殺しを行う。

そうして世界に平和が訪れる。

〜Happy End〜


補足

海は真央に憧れて先生になったりする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ