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裏声金魚に導かれし冒険譚  作者: 南波 由花
王命
19/31

地下墓地の中

ゲイエスたちはナガハルの地下墓地におり、最奥をめざします。

ゲイエスたちは、恐る恐る地下へと続く階段を降りた。


墓の中に入るなんて初めてだ。


魔王を倒すため、最奥にあるというナガハルの刀、亜弥瑪あやめを手に入れるためだが、他人の墓の中に入るのは全く気分のいいことではない。


「お邪魔しまーす…」


無言で入るのも気が引けて、とりあえず手を合わせて挨拶してからすすんだ。


地面の下のそこは思ったよりも広く、パーティ全員が入ってもまだ余裕があるほどだ。


ただやはり地下と言うだけあってあたりは真っ暗で、キンちゃんが灯す小さな明かりだけが頼りだ。


ゲイエスたちは入り組んだ迷路のような岩の道を進んでいく。


時々水の滴る音とみんなの靴音しか響いておらず、ひやりとした空気と相まってとても不気味だ。


「お化けとか出そうね…」


そのつめたい空気に怯え、ゲイエスにしがみついたミルフィがつぶやく。


「お化けなんていないキン。いるのは霊くらいだキン」


「霊もお化けも一緒よー!」


ぶっきらぼうに答えるキンちゃんにミルフィは抗議の声を上げる。


「それよりも、魔王の出現で虫や動物が魔物化してる可能性もあるキン。気をつけて進むキン」


あたりを警戒す流ように言ってスイスイと先を急ぐように進んでいく。


「キンちゃん、もうちょっとゆっくり進んでくれないか?」


あたりは暗いし、さらにはミルフィが腕にしがみついているのでただでさえ進みづらいのだ。


「というか、なんで地下墓地なのにこんなに入り組んでいるんだ?」


「ナガハルの宝刀である亜弥瑪あやめと、ナガハルの墓を守るためだキン」


ハレイのつぶやきに、落ち着かないように早口でキンちゃんが答えた。


もしかして、キンちゃんも怖いのか?とゲイエスがそう思い始めたときだった。


「イテッ」


不意に、頭に小さな石の欠片のようなものが当たった。


「いってーな、なんだよ…!」


打った部分をさすりながらゲイエスが見上げると、そこには巨大化した蜘蛛がいた。


「イヤーーー!!!蜘蛛!蜘蛛っくも!!出た!出たキン!!イヤァアアァア!!!」


耳元で聞こえた甲高い叫び声は、初めはミルフィかと思いきや、特徴のある語尾に、キンちゃんであることを知る。


「だからこんなとこに来るのは嫌だったんだキン!でも仕方ないから来たキン!!は、早く蜘蛛を倒すキン!!キンちゃんは蜘蛛が嫌いなんだキン!!」


そういうやいなや、イヤァァと叫びながらキンちゃんは猛スピードでどこかへ飛び去ってしまった。


よほど蜘蛛が嫌いなのだろう。


気持ちはわかるが、キンちゃんがどこかへ行ってしまったので、あたりは真っ暗になり、蜘蛛の姿も何も見えなくなってしまった。

次話、キンちゃんは蜘蛛が嫌いで逃げ出し、真っ暗な中に取り残されたゲイエスたちはどうやって蜘蛛を倒して先に進むのでしょうか。

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