one time
「ありがとう」そう言って微笑んだ君。
どこか寂しそうにも見えた。
まさか終わりが来るなんて…
こんな日が来るとは思いもせず
ただ楽しんでいた日々が懐かしく思う…
5ヶ月前
10月 木々の葉は枯れ始め
文化祭や体育祭と言った
高校の一大行事が終わった頃
彼と私は出会った。
私は、桜宮高校に通う2年生 今野 和月。
中だるみの2年生と言われてるように
私ももちろん中だるみ(笑)
変わらない日常。同じことの繰り返し。
そんな変わらないはずの日常が一変した。
授業中のことだった。
教室の扉が勢いよく開き
副担の先生が手招きしながら
「今野さん、ちょっと…」と
私の方を見ながら告げた。
私は立ち上がり、先生の元へ 。
先生は少し焦りながら
「御両親が交通事故にあって病院へ運ばれたわ
急いで椿病院へ」
その瞬間体中に電気が走った
荷物を持つことも忘れ私は病院へ急いだ。
病院に着くと、警察らしき人が私に近寄り
「今野さんの娘さんですか??」
と、聞かれ
「はいっ」
と、呼吸を整えながら答えた。
警察らしき人が
「あなたの御両親が職場へ向かわれる途中
横断歩道を渡る際に信号無視をした
車と交通事故にあい意識不明の重症です。」
と、告げた。