相棒との再開
「よし、後は押し入れの物だけだな」 俺の名前は五十嵐祥一。現在21歳の社会人だ。趣味はサバゲー。サバゲ歴は9年になるな。10歳の時からエアガン片手に、友人の山や、河川敷でサバゲーもどきみたいなことをやってきた。昔は10人前後の仲間とやっていたが、月日が流れていくうちに、一人、また一人と仲間が減っていき、高校を卒業する頃には、自分一人になり、いつしか自分もサバゲーから距離を置くようになっていた。
会社に入り二年ほど過ぎて、さすがにそろそろ独り暮らしでもしようと思い、私物の整理をしていた所、押し入れから埃をかぶったあるものが出てきた。「こりゃまた、懐かしい物が出てきたな」
出てきたのは、ガスブローバックのGLOCK17と、パワーソースであるガスと弾だった
「久しぶりだな、こいつを見るのも。てか、まだ動くのか?」
と言いつつ、マガジンを外し、スライドをいじってみるが、問題なく動き、マガジンを入れ、スライドを引くと、きっちりボルトストップも掛かり、特に異常は見られなかった。「しばらく放置してあったのに、動くもんだな。さすがはマ〇イ製。マガジンもガス漏れしてなさそうだし」
そういい、マガジンにガスを入れ、弾を5発程装填して、窓から林(私有地)に向かって引き金を引いた。鋭いリコイルと共に、BB弾がすぅーっとキレイに真っ直ぐ飛んでいった。さらにダブルタップで四発撃ち、ホールドオープンした。
「うん。まだ腕は鈍ってないな。」
そういい、銃に視線を落とし、まじまじと見つめ
「久々にやるかな・・・サバゲー。だけど、一人で参戦するのはちょっと心細いな。やっぱ、チームに入った方が楽しいかな」
そう言い、パソコンを立ち上げ、ネットに繋ぎ
「〇〇県 サバゲーチームっと」
検索してみるが、出てくるのは隣県を本拠地にしているチームしか出てこず
「予想はしていたが、やっぱ少ないか〜」
そういい、スクロールしていくうちに、ひとつのサイトに目が止まった
「あれ、これ隣町が本拠地か。あとのサイトは、大分遠いな。ここにするか」
そんな感じで、わりとあっさり決めたが、これが今後のサバゲーライフに大きな影響を与えるとは思ってもみなかった。
「えっと、新規入隊の方はメールをお送りくださいか。んじゃ、新規で入りたいのですがっと、送信!」
しばらくすると返信が来た
「お、来た来た。えっと、了解しました。次のゲーム会で顔合わせをしたいと思うのですが、大丈夫ですか?、えっと、大丈夫ですっと、送信!」
そして何度かやりとりをし、次回のゲーム会の会場を聞いて、パソコンを閉じた。
「ふう、次のゲーム会は三日後か、銃の整備でもしとくか。でもその前に、片付けしないと」
そういい、再び片付けを再開した。三日後のゲーム会を楽しみにしつつ