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特撮戦隊の緑が異世界に転生しました  作者: 藤原ゴンザレス
第三章 変身

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変身1

その後、負傷した騎士団の救助は学生たちによって行われた。

不思議なことに爆撃は止み全ての作業はスムーズに行われた。

そして救助完了後に今度は学生の避難が行われていた。


「全学生の避難が終了したよ。お兄ちゃん!やっぱり学生逃がしてねっていう意味だったね」


イングリッドがそう言った。

あくまで『お兄ちゃん』は続ける方針だ。

エイトの言った言葉『また伺います』。いつ来るとは言っていない。

そして同時に自分たちの身柄の引渡しを要求していた。

具体的に誰を引き渡せとは指定せずに。

つまり時間を稼ぐから関係ない人間を逃がせと意味だったのだ。


真はニケから貰ったブレスレットを片手でいじっていた。


「それ。変身ブレスレットだよね?」


「うん。黄生さんのヤツ」


「真ちゃんのはないの?」


もとから(……)無いんだ」


「どういうこと?」


「俺だけいつでも変身時と同じ戦闘力が出るように改造手術を受けてたんだ。そうじゃないとみんなの護衛ができないからね。だから俺の変身はただの演出なんだ」


「……ごめんね」


真は首を横に振り微笑む。

そして話題を変えるように質問をした。


「あの(ひと)。黄生さんだと思う?」


「わからない」


「ニケさんが言うには優しい母親だったみたいだよ。あ、ニケさんは黄生さんの娘さんね」


「もしかして赤口の子供?」


「ちがいますよー!」


明るい声がした。そこには当のニケがいた。

これに驚いたのが真だった。


「なんで逃げないんだよ!」


思わず真は怒鳴っていた。


「逃げないよ。これは私の仕事でもあるからね。あとさフィーちゃん出ておいで」


すごすごと気落ちした様子で出てくるフェオドラ。


「知ってしまったんだね。黄生の事」


「ああ」


「どうするの?」


「助ける」


そう真は断言した。その表情には迷いは一切存在しなかった。


「で、でもどうやって!」


「すぐに来るよ。決着をつけにね。そしたら話し合う」


「もう来てるよ」


ニケの声が変わった。低く感情のこもらない声に。


「どちらなの?ボーグに取り込まれた固体?それともアニカ・ハンセン?」


「どちらかといえばアニカ・ハンセンだね」


アニカ・ハンセン。

スタートレックにてボーグから開放された女性。

ボーグとしてのチート能力を使いながら活躍する人気キャラである。

つまりニケは自己の意思は持っている。


「私はママを助けるのだけが目的だから安心して」


「桜はいい母親だったみたいだね。

いやさー。私もフェオドラも青山も人の親にはなれなかったからね。

ちょっとうらやましくてさー。

ねーおにいちゃん!」


イングリッドが茶々を入れた。

その顔だけは笑っていた。


「でさ。どうするの?」


「ああ。簡単だ。桜を殺してやってくれ。本当にそれだけでいいよ」

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