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編入前夜 前編

学園の廊下。

真とフェオドラが正座をしていた。

いやさせられていた。

横には麗亜が体育座りをしていて目の前にはグー姉が腕を組んで立っていた。


「えっと……グー……さん? なんで私まで正座させられてるのかな?」


「ついでです」


「ヒドスッ!」


「なんかマンガの修学旅行みたいで楽しいですねえ。ねえ真ちゃん?」


「…………」


「真ちゃん?」


麗亜が声を掛けるが真は黙っていた。

自分は何がしかったのだろう?

自分は何をすべきだったのだろう?

考えれば考えるほどわからない。


「グー姉……俺は……何をすべきだったのかな?」


「それはこれから考えてください……みんな来ているのですから……」


「……はい」


素直に返事する。

そんな真を見てグエンドゥルはクスリと笑う。


「さて……真ちゃんはこの学園に入学してもらいます」


「はい?」


「高校途中だったでしょ? それにこの世界で生きていくにはある程度の知識が必要でしょ?」


「っちょ!待てグー! 真は一生私の愛人としてヒモせいかへぶッ」


グー姉が無言でフェオドラを蹴飛ばす。


「入学しますよね?」


「……はいです」


「お姉ちゃん! 真ちゃんが行くなら私もー!」


「そうですね。 あなたは特に一般常識が心配なので通いなさい」


「んじゃ私もー」


「フィーは仕事あるでしょ?」


「私だって16歳なのにー!」


「「16歳……だと!」」


真と麗亜は揃って驚きの声を上げる。


「20歳は超えてるものかと……」


「その派手な顔で16歳? ありえないですよ!」


「そういうふうに言われてるのは知ってるけど、面と向かって言われるとけっこうショックなんですけど……」


フェオドラは涙目だった。


「ところで今日はどこに泊まるんですか?」


「真は私の寝室へ。麗亜ちゃんは女子寮ぎゃぴーッ!」


グー姉の蹴り。


「男子寮と女子寮へ泊まってもらいます。寮長には話を通しておきます」


ものすごい勢いで頷く真&麗亜だった。

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