君のいない世界なんて
「それでどうなったんですか? 青山さんは? 師匠は?」
真が必死な思いで質問する。
その必死な表情を見てグエンドゥルは申し訳なさそうな顔で答える。
「まず黄生さんの事ですけど……我々にはわからないんです……彼女は最後まで自分の意思では戦わなかった。ただ巻き込まれただけ。
そういう魂はアース神族の管轄じゃないんです……」
「でもそれなら俺も! 俺もただ任務だからやっただけだ! 自分の意思じゃない!」
横で成り行きを見守っていた麗亜が口を挟む。
「それは事実と違います。
マニュアルでは……緑の作戦のマニュアルでは……作戦の優先順位は全人類の救済、他の戦隊のメンバーの命、緑一族、一般人の順です。
つまり、あの時の作戦での優先順位は全人類。他のメンバーの命は二の次です。
マニュアル上の正解は全員で敵基地に攻撃……です。
操縦者が多いほうがオペレーションを分担できるので作戦成功率が上がりますからね。
こういうときのためにヒーローの皆さんには、何かあったときのために自分の命を投げ出せるように特別扱いを繰り返し権利を与えて、義務を刷り込ませてます。
絶対に逃げられませんよ。
逃げたらたとえ被害が少なくても、そこで彼らの人生は終わりますからね。
それに黄生さん以外は絶対に断りませんよ。
フェオドラお姉さまも桃井さんも青山さんもついていきましたよ。
……でも真ちゃんは一人で行くことを選んだんです。
無駄な時間と効率を犠牲にしてでも、みんなを救う決断をしたんです。
だから……ちゃんと選んだのだから私もお供したんです。
ただ流されてるだけだったら、故障したフリして止めさせようと思ってました。
それを自分の意思じゃなかったなんて絶対に言わせませんよ……」
「その通りだよ……私は一緒に行ったよ。義務だからじゃないよ。
君が好きだからだ……君のいない世界なんて……」
真は反論しようとしたが、麗亜とフェオドラの真剣な顔を見て、言葉を呑んで下を向く。
それを見てグエンドゥルは話を続ける。
「次は青山君の話です」
急遽、間の話を入れました。
短いです。
明日も投稿できます……です。帰ってこれれば……




