陰キャと陽キャ
「どもーこんばんは!みんな元気ー?桜奏だよぉ!」
今日も僕は彼女の配信を見る。今日も平凡な話題から始まる。彼女は設定では16歳の高校生というものだ。実際のところはわからないがファンの中では20代説とリアルJK説で半々になるほどだ。そんな彼女の雑談の話題は普通に何気ない出来事の話題が多い。
「今日ね、本屋に行って小説買ったんだよねー。最近は電子書籍で買うことが多かったけどやっぱり本には本の良さがあるよねー。」
コメント欄は『確かに』『わかる』などの同意するものが多い。そんな中、一つのコメントが彼女の目にとまった。
「なになに?『でもラノベとか読んでるのは陰キャっぽくて嫌だ』」
SNSやネットではよく見られるコメントだ。ラノベ小説や漫画を読んでいるだけで陰キャだのヲタクだの言ってくる。
「私はそうは思わないかなぁ」
だが今回はコメントする相手が彼女でよかった。彼女にとってこのコメントは普段くる相談となんら変わらないのだろう。
「そもそも陰キャと陽キャってなんなんだろうね。よく見るのだと社交性があるかないからしいけど、ラノベを読んでるから、漫画を読んでるから、アニメを見てるから、そんなのじゃ社交性は変わらないんじゃないかな?もちろん人と話すのが苦手で本を読んでる人もいるだろうし、人と話すより本を読む方が好きな人も多いと思う。でもそれはあくまで可能性だよね。陰キャは本を読んでいるというのが確実だとしたら陽キャは絶対に本を読んでいないってことになるよね。それって難しくない?」
その通りだ。でも流石に極論すぎる気もするが…
「それに…社交性っていうのはたくさんの知識があって話術もあるのが前提にあると思うんだよね。それには読書は必要だし場合によってはラノベや漫画だってたくさん読んでるかもしれないよね。つまり陽キャもラノベは読む!だからラノベにそんな印象つけないこと!あ、ちなみに社交性はコミュニケーション能力が高い人のことを指すらしいけど、陰キャ陽キャ言ってる時点で社交性はないんじゃないかな?」
コメント欄はいろんな意見が飛び交っている。やはりこれを見るのが1番楽しい。いろんな人の意見に触れられる。
・・・
それから時間が経ち配信終了が近づいてきていた。
「今日はここら辺で終わろうかな。あ、そうだ!二日後の配信はなんと私の初コラボ配信!しかも相手はあの有名Vtuberさん!誰かは秘密だよ!それじゃあ乙!」
そして配信は終わった。




