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序章
登場人物全員が犯罪者。
そして科学と魔法が共存する。
クレッシェンテはそんな世界です。
背景上多少暴力的な表現がありますが、年齢制限を掛けるほどのものではないと思わせていただいています。
『罪無き国』クレッシェンテ。
そこはあらゆる犯罪も合法となる国であった。
その国で唯一、罪とされるのは、王への反逆のみ。
主な産業は暗殺と誘拐である。
とりあえず、自分よりも上の相手にさえ逆らわなければある程度は自由に暮らせる。
そんな国だ。
そのクレッシェンテでも、王はそれほど恐れられては居ない。
逆らわなければ何をしても良いのだ。
だが、どんな世界にも恐れられる人物は居るものだ。
このクレッシェンテで最も恐れられる人物は二人。
恐怖の代名詞とも呼ばれるセシリオ・アゲロ。
そして時の魔女である。