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白百合の園  作者: 白百合三咲
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春再び~告白~

 年が明けて3月。いよいよわたくし達の初舞台「学生公演」の日がやってきました。わたくし達は朝早くから集まり念入りに衣装やメイクの支度本番と同じ講堂での通し稽古などを行いました。

一通り終わりお昼の休憩に入りました。わたくしは稽古場で月乃様の姿を探しました。

「月乃様!!」

「花絵ちゃん」

月乃様は公演のための男装でわたくしの前に現れました。月乃様は見事主役の王子に抜擢されたのです。

「僕はここにいるよ。」

男装姿からか役になりきっているのか男口調になっている。

「花絵ちゃんの人魚姿も可愛らしいよ。」

わたくしは希望した花嫁役にはつくことができませんでした。この役は星歌さんが選ばれ、私は人魚姫の姉の1人になりました。

悔しいですがこれが舞台の世界での常なのでしょう。

「花絵ちゃん、話ってなんだ?」

わたくしは高鳴る胸の鼓動を抑え月乃様に告げます。

「好きです。わたくし月乃様が好きです。」

言ってしまった。月乃様はどう思うだろう。

「ありがとう。花絵ちゃん。でもその言葉は入団して僕の相手役になる時までとっておいてほしかった。」

やはり迷惑だったのでしょう。しかし次の言葉に一寸の光がさした。

「もしも花絵ちゃんが入団後僕のパートナーになったらまたその言葉を聞かせてほしい。勿論役ではなく君自身の言葉として。その時なら君の期待に添える返事ができる。」

「はい。」


「2人共ここにいたのね。」


呼びに来たのは雪子さんでした。

「記念写真皆でとりましょう。それから月乃さん、入団したら今度こそ私が主役だから覚えといてね。」

「こちらこそ。」

この後雪子さんからは何話していたか聞かれました。しかしわたくしは「内緒」とだけ答えました。

入団していつか月乃様のパートナーになるまでこのことはわたくしと月乃様だけの秘密なのです。

                    FIN

音校の1年間って感じに書きました。

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