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 どこまでも続く赤茶けた大地と乾いた空。かつてこの星の七割を占めていた大海原は今や見る影もない。

 灰色の空に、いくつもの白い筋が立ち昇っている。その先端、赤く輝く尾を持つ白い柱が見える。母なる星を捨てて飛び立つ、人類の舟だ。

 豊かな緑も美しい海も消え果て、死を待つのみの地球。滅びを目前に迎える故郷に見切りをつけ、無数の移民船団が宇宙へと旅立っていった。


 ある船団は太陽系近傍の他惑星の開拓を。ある船団は人工の大地の造成を。ある船団は完全に未知の領域である外宇宙への脱出を。それぞれの方法で種の存続を模索した。

 それから、長い長い時が過ぎた。


 太陽系内及びその辺縁の惑星をテラフォーミングして生まれたいくつもの新たなる地球、それに人の手で作られた大地――スペースコロニー群を加えた星間連合体が汎銀河人類同盟である。

 長い時をかけ技術を磨き、人口を回復させ、同盟は着々と版図を広げ続けた。そしてついにはオリオン腕からも飛び立とうとしていた。

 しかし、問題が起きた。定期的に行われていた小規模船団による外宇宙の探査。あるとき、そのひとつとの連絡が途絶えた。同盟から遠く離れた未知の宇宙、不測の事態が起きれば救助は絶望的だ。原因を調査しようにも多大な手間と費用がかかる。人類はそう深刻には捉えず、対応は無人機の派遣のみにとどまった。これが始まりであることも知らずに。

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