74話 救出作戦会議
日がすっかり高くなった頃、リズたち5人と神獣たち8人の計13人での話し合いをすることとなった。
ベルのことで笑いあっていた頃とは明らかに空気が違う現場の状況に、リズは思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
「さて……僕たち自身にも被害が及んできたし、これ以上派手なことを起こされたらそろそろ上が黙ってないと思うんだけど。」
「何故貴様が場を仕切っているんだ!此処はグラットの眷属たる俺が仕切るべきだろう!」
「黙りなさい。あなたのような短気な奴が場を仕切れると思っているの?焼き鳥にするわよ?」
「ま〜た始まったよ。アレなの?ペットは飼い主に似るってことなの?」
サイネリアが話し始めると、途端にアルフが突っかかり、アルフの言葉に対してベルが突っかかる。
それを見ているニックは胃があるであろう場所を抑え、ルフィナは興味がないのかめんどくさいのか止めようともせず、ラタムはカラカラと笑い、ライサは2人のやり取りにちゃちゃを入れる。
「2人とも少しは大人しくしてくれないか?なんで毎回毎回僕がこんな目に……。」
「やっぱりペットって飼い主に似るんだね。まぁボクらペットではないけど。」
「とにかく話を戻すぞ。妾たちにもあまり時間が残されてないだろうからの。全く、汝らは面倒なことばかり起こすものよな。」
「君、その言葉自分にも刺さってるけど?」
ラタムは「細かいことは気にするな。」と笑顔を見せているが、ストレスの過剰摂取でそろそろニックが倒れそうだなと思ってしまうリズたち5人だった。
「とにかく、僕は頼まれていた転送装置は作り終わったから、人間たちを救いにいくのだとしたらあとは作戦をたてるだけだ。」
「え?普通に国まで行ってみんなを誘導すれば終わりじゃないの?」
リズは首を傾げ、それ以外に何をやるのだと暗に聞いた。
すると、ニックはリズの方を振り向き
「君……苦労人はどこにでもいるんだね。とにかくそれは置いといて、確かにやることとしては君の言う通りだけど、そんなに易々と僕達のやりたいことをやらせてくれるわけないだろ?監視カメラ?だっけ、それとかもあるだろうし、これ以上国民が逃げ出さないように見回りの兵士とかもいるんはずだよ。彼らが馬鹿じゃなければね。」
ニックの話を聞いてやっと、今回自分たちがやろうとしていることの大きさを自覚したらしい。
ならば慎重にことを運ばないととリズは思い直し、気を引き締めた。
「そんなまどろっこしい作戦だのは考えなくてもいいんじゃないかしら?」
「え?どうして?」
ルフィナが提案すると、ソレイユが質問する。
ルフィナはソレイユの方を見、ニコリと笑顔を向けながら答えた。
「あんまり慎重な行動だとか神経質にならざるを得ないものを任せると逆に大声を出したりしちゃう子がいるから。」
「ソレ特定の奴らのこと言ってるよね?隠せてないよ〜?」
「あら、よく喧嘩している2人と言うよりは隠せてると思ったのだけれど?それにライサ、君もよくやらかしてるから他の子のこと言えないわよ?」
「これ以上話を伸ばそうとしないでくれ……それと案があるならなるべく簡潔に言ってくれ。」
ニックが促すと、ルフィナはみんなに向けてはっきりと言い切った。
「催眠魔法とか認識阻害魔法とかを使って侵入時に敵から私達の存在を悟られないよう細工、大勢の人々を連れて脱出の際人々には阻害魔法と幻影魔法を使えば万事解決じゃない。」




