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魔科学世界のリズ  作者: Luna(ルナ)
3章  神の使い
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47話  親ドラゴン

スピネルの怒号にも驚いたが、まさかスピネルが人語を話すことができるとは思っていなかったリズは、人語を話したことに大層驚いた。



「答えよ人間。何故其方等が私の卵を持っているのだ!!」



腸が煮えくり返るほどの怒りなのだろう。

空気がビリビリと震えるのがわかる。



言葉を出そうにも、何も思い浮かんでこない。

それというのも、リズたちが今行なっていることは親からしたら許し難い、というより許すことができないことなのだ。



「わ、私たちは…。」

「今すぐその卵を返せ!それは私の子供だ!!」



この状況を打開するためには目の前のスピネルに説得するしかないのだろうか?

だが説得することはほぼ不可能に近い気がする。




人は怒ると周りが見えなくなる。

それはドラゴンでも同じだろう。



せめてもう少し冷静になってから……冷静になっても許してもらうことはできなさそうだが…。



「私たちは街を救いたいの。そのためにあなたの卵を…。」

「否、そんなことは許さない。今まで私たちが其方等人間のせいでどれだけ苦しめられてきたことか…!」



憎悪の感情が混ざった声にブルリと身を震わす。

ここにきても人間のご先祖様は恨みを買っていたらしい。



正直、リズは過去のことは過去のこと、今は今、恨みとかは今に持ってこないようにしようという考え方なので、どうにか自分達に恨みの矛先を向けないで欲しいと思っている。



「悪いとは思ってる。でも街を救って戦争を止めるためには仕方ないの!」

「街を救う?戦争を止める?人間など滅びてしまえばいい!自然だってそのように感じているはずだ。」



自然がどう感じるのか、リズにはわからないが、スピネルの言っていることは本当なのかもしれない。

しかし、戦争が起こってもいいというのは聞き逃せなかった。



戦争が起こってしまえば、自分の大切な人や友人、はたまた家族が負傷したり死亡してしまうかもしれないのだ。



卵を持っているソレイユは、悲しさなどいろいろな感情が体の中を巡って、思わず卵を潰してしまわないように気をつけていた。



「軽々しく争うが起こってもいいとか言わないで!」

「軽々しくなど言っていない!今世代で今までの鬱憤や悲しみを晴らす!そのためならば多少の犠牲は仕方がない……。」



スピネルも、できれば犠牲は出ないで欲しいと思っているのかもしれない。

彼女の言葉からはその気持ちを感じた。



「あなたたちのためでもあるの!お願い!私たちに協力してちょうだい!」



ソレイユがスピネルに大声で訴えかけた。

ソレイユは何かにハッと気づき、卵を巣に戻した。



一体何をしているのか、それがなければ魔法道具を作ることができないじゃないか!

ソレイユの予想外の行動に、リズたち4人だけではなく、スピネルまでもが驚いていた。


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