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魔科学世界のリズ  作者: Luna(ルナ)
3章  神の使い
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45話  ボライト

素材回収に向かったとはいえ、ここから一番近い薬草屋はフェードの街の薬草屋だ。

スピネルの卵は条件を満たしていないので取りに行くことすらできない。



明日が新月なので、スピネルの卵は明日にお預けだ。

街に戻ってきたリズたちだったが、周りからはヒソヒソと声が聞こえてくる。



「まだ帰ってなかったのね。」

「何も起こらないといいけど…。」

「あなたたちよくそんな悠長なこと言ってられるわね。私は人間がここにいるだけで寒気がしてきそうだわ!」



何もしていないのにこの言われようである。

祖先たちは何をしてくれてるんだ。



思わず口からため息が出る。

ぐちぐち言われることに一々反応して落ち込んでも時間の無駄なので、リズたちは反応せず、早足で薬草屋に向かった。



ーーー



<カランコロン>



ドアを開けると軽くベルの音が聞こえてきた。

薬草屋はリズたちの想像とは違った。



そこらかしこに薬草が吊るしてあるのかと思ったが、そんなことはなく。

店員がいるカウンターの奥の方に何やら瓶がたくさん並んでいる。



しかし、カウンターには誰もいない。

奥にでもいるのかと思ったその時



「はいはい、ちょっと待ってねー。」



若い女性の声が聞こえてきた。

カウンターの奥にあるドアから、人間に翼が生えた姿の女性が出てきた。



その姿を見たとき、リズたちは一瞬、我が目を疑った。

フェードには耳と尻尾があるものだと思ったが、そもそもフェードはオプティルトの突然変異と言われているので、羽が生えたフェードがいても不思議ではないのだ。



しかし、驚いたのはリズたちだけではなく、先ほどカウンターに姿を見せたフェードの女性も固まっていた。



まさか人間がまだここにいただなんて、とでも思っているのだろうか?

しかし、彼女は罵声を浴びせるでもなく、笑顔で対応してくれた。



「いらっしゃい。何をお探しですか?」

「え、えっと…ボライトを一つ…。」



「ボライトですね?少々お待ちください。」



女性はカウンターの奥の戸棚の数ある瓶の中から一つ取り、青竹色の植物を一つ取り出した。

魔法植物に興味のあるチェスとソレイユは戸棚の瓶を見ていた。



「16スイになります。」

「はい。」



リズは自分のポケットの中から大きいコインを1つと小さいコインを6つ出した。



「ありがとうございます。」



<カランコロン>



「いい人だったね。」

「フェードにもいろんな奴がいるってことが再確認できたな。」



ーーー


アジュガに戻ってきたリズたちを出迎えてくれたのはキキョウだった。



「おかえり。ボライトは?」

「これだけで大丈夫かな?」



キキョウはリズの持っている麻袋からボライトを取り出し



「これだけ大きなボライトなら大丈夫だ。」

「風の魔法は誰が注ぐの?」



リズたちの中に風の属性を持っているものはオスマンしかいない。

しかし、オスマンはサイネリアの森に残してきてしまった。



あれから数日足っているが、果たして大丈夫なのだろうか……。



「俺が注ぐよ。」



キキョウはボライトを軽く握ると、集中し始めた。

少しすると、ボライトの周りに薄緑の光が漂い始めた。



ーーー


「こんくらいでいいだろう。」



約10分たち、ボライトの準備は完了した。



ちなみに、魔法植物に魔力を注いで品質を高めるには人によって時間差があるらしい。

魔力量の違いが大きいとか。



「よし!明日はスピネルの卵だな。」



すでに時刻は黄昏時を過ぎていた。

リズたちは疲れを癒すためにも、寝た。

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