競争
今日は競争について話そうか。
その前に、喩え話をしよう。
この国が吹き飛ぶくらいの爆弾が爆発しそうな時にね?
「大変! すぐになんとかしないと」
って言ったら……。
「まて、そんな国の一大事の大切なことは、どうするか国民全員で話し合わなくてはいけない」
なんて返事されたら、どう思う?
ん? そんな時間あるか! だって?
うん、そうだね。
みんなで話し合うヒマはないよね。
じゃあ、すぐにどうするかは、誰が決める?
ん? それは国で一番えらい人だって?
そうだね。
じゃあ、ここで、その一番えらい人は誰か、どうやって決めると思う?
一番えらい人って、普通の人じゃダメだよね?
普通の人よりも、知力も精神力も体力も強く、心が清く、賢い人でなくちゃいけない。
つまり、誰よりも優秀な人でないとダメだよね?
その人が、誰よりも優秀な人だって、どうやったら分かるだろう?
そう、みんなで競争するんだ。
でも、忘れないでね。
みんなが居なければ、競争ができないんだ。
ひとりぼっちで、かけっこしたって、順位が決めれないでしょう?
競争の世界の前に、協力の世界がある。
みんながいなければ、競争もない。
それを忘れないでね。
もっとも、協力さえすれば競争なんてしなくていいなんてことがないってことも、もちろん分かるよね?
 




