心
次に心とはなにかについて話そう。
体の中に心臓とか胃腸があるよね? ほかにも筋肉とか骨、色々ある。
それぞれが重要な役割を持って、お互いに影響しあって、ひとつにつながって働いているよね? それで体全体を作っているんだ。
これは物である体だけじゃなく、言葉みたいな物じゃないのも一緒なんだ。この世にある全部がそうなんだよ。
これが心だよ。
全ての物事に宿る精神の表情だね。
ん? 心って、嬉しいとか悲しいとか怒ったぞとか楽しいとかじゃないのだって?
それも大切な心の一部だけど、それは特別に、感情って呼ばれるものだよ。
ん? 心って、考えたことや思ったことじゃないのだって?
それは思考と呼ばれるものだよ。これも心の一部なんだ。
ん? 精神が心じゃないのだって?
あんな良いと悪いしか考えられない精神が、断じて、心の全てではない。
心とは、こもっている。
「中に入っている」
体も言葉も中身があるでしょう?
心がこもっている。心が込められているんだよ。
ここで、体には心臓がこもっているよね?
ここで、心臓には細胞とか血管とかがこもっているよね?
同じように、言葉の意味の中には言葉があるよね?
心の一部に感情とか思考があるように。そして、感情という言葉の中には楽しいとか悲しいがあるように。
こういう経験がないかな?
意味の分からない言葉があって、辞書で調べたら、その中に分からない言葉があって、その言葉を調べたら、さらにその中にも分からない言葉があって、さらにその中にも……。
このように、心は限りない。無限なんだ。
この世は宇宙で、宇宙の一部も宇宙に過ぎなくて、そして宇宙は無限に広がっているんだよ。
パパはこれをーーー無限のことを「無がない限り全てがある」って呼んでいるんだ。
まさに無限の宇宙だね。




