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強くなるために?!




『恐怖耐性を入手しました』、『高速移動を入手しました』、『軽業を入手しました』

『自己保存を入手しました』、『興奮を入手しました』、『五感強化を入手しました』



≈≈≈≈≈≈≈≈


ゴブリンに襲われてから半年が経った、未だローゼは立ち直れてないらしい。


直後は大丈夫そうにしていたが、夜になってからその日のことを思い出してしまい、眠れない上に外に出るのが不安になってしまい家から出てこれないそうだ。


だがそれも仕方ないだろう、まだ6歳でしか無い女の子が気持ちの悪い化け物に襲われているのだ。

トラウマになるのも必然というものだ。


そういう俺も心の整理に時間がかかった。四ヶ月ごろだろうか、その頃からやっと安定してきた。

しかし、落ち着いただけで何も変わらなかった。

外に出て、ゆっくりできるようになったのはここ最近だ。

それまでは、外に出ても常に警戒してしまい落ち着くことなんかできなかった。


「おい…ユート、お前大丈夫か?」

レオナルドがこちらの顔を伺って話しかけてくる。

「あぁ、俺は大丈夫だ。だけど今は一人にしてくれ、すまん…」

レオナルドの顔がさらに曇った。

「そうか…どうして持ってときは俺も頼ってくれよ、力になるからさ。」

どうしたんだよ?いつものレオナルドらしく無いぞ?


「そうだ!俺なんかと話しているよりもローゼのとこに行ってやれ、俺よりもあいつの方が心配だろ?」

あぁ、言ってて悲しくなる。

「お前がそうゆうなら俺は、ローゼを見に行くけどいざってときは俺も頼ってくれよ?」

「あぁ、分かってるそのときが来たら俺も頼らせてもらうよ。」

ここで俺たちの会話は終わり、レオナルドはローゼの家に向かって行った。


≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈

「ユートかい?」

「シアンか?久しぶりだな。」

そうだ、レオナルドはたまに顔を見せに俺ん家にきてたが、シアンは来てなかったな。

まぁ、こいつらしいと言えばそうだけどな。


「久しぶりだね、ユートはもう大丈夫なのかい?」

「あぁ、問題無いよ。」

「でも、ローゼの方は今もまだゴブリンの襲われた恐怖から立ち直れてないみたいなんだ。」

「あぁ、知ってるよ。シアンもローゼの所に行ってやってくれ、俺はもう大丈夫だ。」

「そうかい。ならいいよ、君も無理してローゼに合わなても大丈夫だからね?

ユートもしっかり休んでくれよ?」


シアンもいい奴だな、俺が無理をしないように言ってくれる。

「じゃあまたな。」

「うん、じゃあまた今度。」


シアンもローゼが気になるのか、すぐに俺のそばを離れていった。

「また、あの四人で遊べるといいんだけどなぁ。」

その質問に答えるものも、答えられるものもこの場にはいなかった……



≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈

まずは自分にできることを把握しないと。また、同じ事を繰り返さないように。

そして、俺が俺であるためにも………っ!


あれから20分がたった。

そろそろいいだろう、この辺りで始めよう。今自分にできる事を。


母さんに教わったのは、《無属性魔法》、《強化魔法》の二つだ。

無属性魔法は基本的に、使えない魔法だ。はじめに強化魔法の適正者が異常に少ない事だ。そして燃費が悪い。

けど、幸いにも俺は《無属性魔法》の適性が高いせいか、簡単に扱うことができる。


「まずはこれだ…《身体強化ブースト》」

しっかり、体の中で魔力を作って全身にまとうように、身体中をめぐるように強化する。

「よし」


まずは手始めに軽く飛んでみよう。軽いステップを踏むぐらいでいいかな。

「よっ」その瞬間、バンッ!ズガァァァンッ!!

「っ!」


変化は劇的だった、軽く飛んだだけなのに日本にある二階ぐらいの高さまで飛んでいた。


「なんだ…これ……っと」

着地できるか?いや、飛べたんだ、逆でも同じことはできるはずだ。


ダンッ!

「ハァ、ハァ、ハァ、スー、フー。」

よし!少し息が荒れたけど少しだ何も問題無い。けど驚いた、《身体強化ブースト》をかけるだけでここまで変わるなんて………

しかも、本当に驚いたのはそこじゃない。俺が飛んだ時に、頭が体の動きに反応出来てたことだ。


普通なら、あんな速さで飛んでたら頭の処理ができないはずだ、でも俺は普通のステップのよう・・・・・・・・・・な感覚で出来ていた・・・・・・・・・、つまり、全身に《身体強化ブースト》をかけると、通常の何十倍もの動きが自然にできるってことがわかった。


これはかなり嬉しいことだ、これだけ大きく強化できるならいろんなことができる。

今度は部分強化だ。鬼ごっこの時にやってはいるけど、あの時はあまりしっかり考えずに、ファンタジーっぽい事を考えた結果ああなっただけだ。


今なら時間がある、じっくり確認していこう。

てか、肉体全身をイメージしたせいか、五感に関してはさほど変わった様子はなかった。

じゃなけりゃもうとっくに気づいてる。


だから、部分強化をするためには、意識的に強化をしたいとこに魔力を集中させないと強化できないってことがわかった。

だけど、これに関しては初心者の自分じゃ、意識的じゃ無いとできないだけかもしれないから、決めつけるのは早計だろう。



次は無属性魔法と水属性魔法だ、母さんは何もできない魔法と聞いていたけどどうなんだろ。

ファンタジー世界なら水属性魔法をうまく利用して、ウォーターカッターみたいに使え無いかな。


「……あっ…水魔法ってそどうやって使うんだ?」

そうだ、俺は何も習ってないから使い方がわからん………適当にやってみるか。


右手に魔力を集める、集まったら呪文のようなものを唱えてみよう。

「…………(どうしよう、呪文)《ウォーター》」


ピシャ


………水…出たけどなんかショボくね?

ちょっとやり直してみるか。


「…………《クリエイトウォーター》」

ピシャ


…………水…変わんなくね?何でやろ、呪文は特に関係ないのかな。


今度は無詠唱をやってみよう。心の中で言えばいいかな。

(…………《ウォーター》)


バシャ


おっ、少し多くなった。こういうのって無詠唱の方が難しくなるんじゃないの?

まぁいいか、現時点で困ってることもないし。



まぁ、初めてだしこんなもんか。それに、《身体強化ブースト》が有るし、母さんが教えてくれるの待とうか。



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