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ギャップ
畳の部屋のはずなのに、真っ白のふわふわの敷物が敷かれている部屋に通される。と、いうか、お姫様抱っこで入る。
ここは皐月さんが私の為に作った、私の部屋。私専用の。
あら?
この前に来たときにはあったはずの、ソファーがなくなっている。
「ソファーは?」
「亜瑠は俺の膝の上に座るからいいんだ」
……わりと座り心地もよくて気に入っていたのだけれど。
「気に入っていたのか?」
しゅん、と叱られた子犬みたいに、なっている。
「そーね、わりと気に入っていたわ」
「すまない……、亜瑠とのふれ合いが欲しいがためにソファーを捨ててしまった。今度来る時までには買っておく」
今にもきゅんきゅーんと言いそうな感じだわね。
なんというか、母性本能をくすぐられる、というか。本当にこの人は見た目は鷹のように鋭く凛々しいのに、私の前では子犬のようなのだから。そのギャップがイイのよね。
うーん、この前のソファーは皐月さんが買ってくれていたのだけれど。
「今度は一緒に買いに行きましょ?」
パァっ!と輝く皐月さんの顔。
ふふ、かーわいい。




