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ねぇ  作者: 黒猫姫にゃお
コワレロ
53/63

なぜ



ウキウキと、化粧室から出た私は、愕然とした。



紅夜様の隣に女がいるということに。


紅夜様と腕を組んでいる、ということに。


紅夜様と話している、ということに。



「紅夜様、なにか食べ物をお取りしましょうか」

「あぁ、頼む」

「ふふ、取ってまいりますね」


紅夜様に笑いかけて、女は食べ物を取りに行く。

給仕から器を貰い取りに行く。

紅夜様が食べる物を、取りに行く。



なぜ。


なぜ、紅夜様の隣に女がいるの。


なぜ、ここに小雪がいないの。

小雪は、用事があって、今日ここにはいない。

なぜいないの。

なぜいないの。

小雪!



あぁ、苛立つ。


紅夜様。

その女は誰ですか。

なぜここにいるのですか。


ここにはいろいろな会社の社長がいる。

そこで男性が女性を連れてくる理由はたった一つ。



“婚約者”



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