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つく
ぐるぐるとお腹に黒が溜まっていく。
は……ぁ、
落ち着いて私。
落ち着け。
大丈夫。
「ついたぞ、」
紅夜様の声でハッと顔をあげると、もうそこにはチームの住処があった。
「どうぞ?」
紅夜様が車のドアを開けて私が降りるのを待ってくれてる。
反対側では、幹部のやつに手を差し伸べてもらって車から降りている地味子。
ぐらっ
あ、まただ。
ぐらぐらと腸が煮えくり返りそう。
怒りで。
地味子がなにをしても私には怒りが芽生える。
「ありがとうございます」
こここここ、紅夜様の、紅夜様のて、手が!私の手をぎゅ、って、ぎ、ぎゅって握ってくれた!
洗えない。
もう、この手は洗えない。
いや、でも待って。これから、ここのチームの住処にくる可能性がでてきた、ということは、紅夜様にまた会う、ということ。
だめだ。きれいにしておかないと。




