8 異世界の食文化に絶望した後輩
ルビが出現した。
( )を使えば良いとは、今まで知らなんだ。
武器子のLVが上がった↑
私達に荷物は無いので、そのまま食事に直行でもいいのだけど、やっぱり部屋の確認位は先にしときたいよねって訳でまずは2階に向かいます。
ジャパンクオリティな宿は流石に期待するだけ無駄だけど、妥協出来る位の質は欲しい。
宿ナシ野宿を回避できたばかりの宿借でも住まう家には拘るよ!
「あった!此処みたいですよ先輩ッ!!」
この時の私は、初めて外国を訪れる旅行者気分だったので、何を見てもハイテンションだった!
ドアの横に【灼熱の間】とちゃんと書かれてる。
さて、魅せてもらおうか、異世界の可能性とやらを。
期待に胸を膨らませ、たのもーとばかりにドアを開けてやる。
うりゃ
ベッドが二つある。お日様の匂いがします。
机がある。椅子がある。衣類掛けもある。床に塵は落ちてない、ヨシ!
何でも一々、言葉にする私は小姑とは違うよね?
広さも十分。
先輩とトカゲさんに感謝です。
・・・・でも何か足りない気がする。
なんだろうか?
灼熱の間って言うくらいだから、なんか寒くもないのに暖房ガンガンの部屋かと思った事かな?
でも、ちゃんと普通。普通って素晴らしい。
「トイレってどこだろうな?後で、看板娘に聞いておくか」
それだ!!!
御手洗いは重要。御手洗さんは不要。
兎に角、部屋は合格点だったので、となると食事が気になる。
気になりだすと、お腹がぐきゅるると鳴き出す。
あの看板娘さんが太鼓判を押していた分、期待は高鳴るってもんですよ。
食堂は4人幅のダイニングテーブルが5つとカウンター席があるだけのこぢんまりとした室内。
元々は宿屋だけだったのを後から増築でもしたかのように新しめだった。
既に夕食の時間が過ぎているのか、私達以外の人はいないので、どこでも好きな所に座れとの事。
適当に席に着くと看板娘さんが木製のコップに飲み物を注いでくれる。
注文もしてないのに無愛想な親父さんが勝手に料理を運んでくる。
宿込み料理なので、こんな物なのだろうか?
名前:ガルン
職業:宿屋の店主 LV 18 年齢:44歳
HP 68/68 MP 2/2
【スキル】 槍技〈中級〉 弓術〈初級〉 漢の料理〈中級〉
【プロフィール】漢なら背中で語れ!
女房と娘は俺が守る。
元は傭兵だったが娘が生まれたので、代々の宿屋を引き継ぐ事を決める。
「いただきまーす」
硬い。パンが石のようだ。
これはパンなのか石なのか、もしくはサンプル?と思うほど硬い。
カッチカチだ。
先輩を見ると、パンを千切ってスープに浸けてから食べている。
先人の知恵って奴だね。
むむむ、小癪な・・・なかなか千切れない。
此奴は手強いぜ。
パンは先輩にブチブチッとやってもらいました。
スープの方は、味的にはシチューに似てるけど、味の薄いシチューもどき。
メインの肉が筋張っていて噛み切れない。ハーブっぽい香辛料で隠していると思われる獣臭さが食べる手を止めさせる。
駄目だ、私は異世界じゃ生きていけない。
なんで食事と格闘してんだろう、私。
口の獣臭さを消すために、飲み物を飲む。
「ぶはっ!!げほっげほ」
これはお酒だ。未成年なのに飲んじゃいましたよぉ~。
おえっ、まじゅい。もう一杯!
どうやら、この国では子供もお酒を飲むらしい。
果実酒って物らしいが、味はともかく生温い。
生水はお腹を壊すので厳禁。お白湯を用意してもらった。
そんな私に見かねた先輩が店主さんに声を掛けた。
強面の店主でも(゜ε゜)キニシナイ!!
それに先輩は既に完食していらっしゃったようだ。
「おい、店主さん。厨房を貸して貰う事は出来るかい?」
「構わねぇが、お前さん料理が出来るのか?」
「少なくともオヤジさんよりは上かな」
ピクッ
「がっはっは、言うじゃねぇか小娘!てぇーした自信だ」
「で、貸して貰えるのかと聞いている」
両者、口論では一歩も引かない。引かせない。
先輩が厨房にドナドナされてしまった。
私のせいで、なんかトンデモナイ事になってしまった。
だ、大丈夫だよね?
ケモナーやエルフとかドワーフ出したいな・・・
猫はイイ、猫鍋は人の生み出した文化の極みだよ。
ブンカ、ブンカーッ!




