プリンセス ミイロ・アレグランド 3
≪ ミイロ、わかった。力をくれてやる ≫
キルリアがそう言った途端から全身に流れる膨大な魔力。痛い、痛すぎる。目が熱く焼けていくのがわかる。
≪ お前は召喚ではなく、ワタシと同化するようなものだ。今のお前の目は青から赤に変わっているぞ ≫
昔、本の挿絵で見たキルリアは、目が綺麗な赤で歯は鋭く尖っており姿は人の形に似ていた。
チラッと鏡をみた。鏡に映った自分は牙をむいていて目が真っ赤だった。
そして真っ青のオーラをまとっていた。
「ははは!!ミイロ、君は最高だよ!やはり、体内で魔王キルリアを飼っているという噂は本当だったんだねぇ!だが、その様子では使いこなせてないのかな!?」
ハルクのキラキラとした目には私を確実に殺そうとしている殺意が見える。
「僕の召喚魔法も見てもらおう!出てきて、キキ・ゲゲ・ココ!!」
≪ キキ・ゲゲ・ココだと!?一体でもしんどいのに、三体同時に召喚なんて、
あいつもミイロと同じ膨大な魔力の持ち主だな…!! ≫
ハルクもお母様の血を引き継いでいるんだ、召喚魔法についてすごいのは当たり前である。
「魔王が何言ってるの、貴方と私に勝つ相手なんていないわ」
≪ ミイロ…。お前、あいつへの殺意本当にすごいな。あとキャラ変わってるぞ。
カナリアをボコボコにする相手だ、油断は出来ないしキキ・ゲゲ・ココには悪いが…死んでもらおうか ≫
――――― そして、私はあまりにも巨大なキルリアの力に飲み込まれ、暴走した。