双子の姉妹 レッドとルー
「げっ、てなによ!まるで私が生きていたら駄目みたいな感じね!?てかアンタなんて、何も手出し出来なかったんじゃないの??」
人を見下すような物腰に、あざけ笑うような顔をされ、俺はカチンと来た。
「お、お姉ちゃん言い過ぎだよぉ…。私たちもミイロさんに助けてもらってなかったら危なかったんだよぉ…??」
でもいつもそこですかさずレッドの嫌味暴走を止めるのがこのルーだ。
「はっ!!レッド、お前もやられてたんじゃんかよ!人のこと散々言いやがって!」
俺たちと同じ、二卵性の双子のレッドとルー。二卵性といっても、双子なのだから少しはルーの性格に似て欲しかった…。俺はこの孤児院に来てこの二人に出会ってから毎日そう思っている。
俺たちがギャーギャーわめいている声で目を覚ましたのか、ワイトがヨロヨロとこちらに近づいて来た。すると、ピクの顔が急に赤く火照りだした。
「わ、ワイト!その…大丈夫なの!?」
ルーの後ろにサッと隠れ、モジモジと話すレッドに俺は違和感しか感じなかった。
「レッド…それにルーも…。良かった、2人とも無事だったんだね。うん、僕は大丈夫だよ」
そんなレッドの様子に、ワイトは何も気にせずといった顔で服についた埃を掃っている。
まあ、俺とワイトも全然性格が違うから人のことは言えないのだけど…。
「ごめんね、そろそろ本題に入ってもいいかな?」
ラウンさんが、少し困った顔をしながらそう言った。
「私はもうちょっと、あなた達4人の微笑ましい光景を見ていたかったのだけれど、時間が無くて…。まず、どこから話そうかな」
ミイロさんは少し考えた後、小さく息を吸って話し始めた。