第四話
すみません、ここの話投稿しておりませんでした。
そのために話が全然つながっておらず、大変見づらかったようです。
指摘してくださった方、ありがとうございます。
──……ここ、どこ?
目を覚ますと、そこは見覚えのない部屋だった。
それを不審に思ったので、起き上がって状況を確認してみる。
周りの家具は落ち着きのあるアンティーク。素人目に見ても、すごく高級そうな家具たちだ。
寝かされていたのは、ピンクのフリフリレースがふんだんにあしらわれた、いかにもお姫様な天蓋付きベッドで
「…誰の趣味なの、一体」
思わず、そう呟かずにはいられなかった。
兄ではないのは確か。だって、海斗は、私がこういうの嫌いだって知っているからね。
「…てゆーか海斗は?」
──あの時、お互いに手は最後まで離さなかったのだから、この建物のどこかにはいる…はず。
辺りをそろそろと見回してみるが、彼の姿はない。
というか、近くに人の気配すらない。
……さすがに心細いのですが。
知らない部屋に寝かされてて、周りには誰もいないって…。
状況把握は自分でしろと?
せめてメモか何か置いていって欲しかった。
…それとも、無事なだけまだマシと言えるのかな?
どれだけ物騒なの。
「……じゃなくて」
こういう時、迂闊に動くと危ないと聞く。
だから、自分の置かれた状況を考えて見ようかと思う。
───確か、光に包まれて、意識手放して…で、今に至ると。
「…どっかで見たことある話のような……?」
虚空を見つめ、しばし思索する。
「……あ」
思い出したのか、夏音は急に声を上げて呟く。
「トリップ」
そう、トリップ。
召還モノなら魔法陣とかの上に現れるのが定番のあれと、状況がそっくりなのだ。
「……起きたらベッドの中でした、なんて話あったっけ?…いや、無かったような……」
──考えるにつれてどんどん思考の沼にはまっていく気がする。
いくら待っても誰も来なそうだし。
…ならば。さらなる術は──
***
「海斗ー。…どこー?」
──自力で捜すしかないよね。
え、どうやったかって?
あの部屋のドアは開いていたから、そのまま出てきたよ。
…もしかしたら、あの部屋から出たらいけなかったのかもしれないけど、鍵を閉めない方が悪いんだから、私は悪くない…はず。うん。
──あの部屋から出てから、約40分ほどたつけれど…私が歩く音以外、物音一つしない。
思いのまま、気が向くままに屋敷内を散策中。
…うーん、どちらかというと、屋敷というよりは王宮かな?
絢爛豪華な調度品の数々が至る所に置かれているし。
これを個人単位で揃えてるなんて事ないはずだから。…偏見だけども。
あと、鎧がたくさん置かれている廊下とかも通った。…あれは不気味だったよ。
で、分かったことのまとめ。
一、昼間だと言うこと。
大きな窓から見た外が非常に明るかったから。
二、太陽が何故か二つもあること。
このことから、ここは絶対に地球ではないと思った。
三、誰とも会わないこと。
…いくらでかいって言っても、誰とも会わないのはおかしいと思う。
廊下に響くのは自分の足音だけで、あとは妙に静まり返っている。
…え、何この建物。怖い。
「…海斗ー──」
「呼んだ?」
「うん、さっきから──え?」
ゆっくりと振り返ると、そこには海斗がいた。
振り返って目があった瞬間に、ふわりと微笑まれる。
「夏音、目が覚めたんだね。良かった」
「…海斗?」
「うん」
「……どこ行ってたの?」
目が覚めたとき一人で寂しかったんだよ。 起きてから今まで誰にも会わなくてホラーだったんだよ。
私が、ホラー苦手なの知ってるでしょう? 1人で探検、頑張ったんだよ。
…無駄に広いね、この屋敷!
「ちょっとね。──会議に」
「は? 会議?」
「そう。夏音、後で詳しく状況説明するから、ちょっと着いてきてくれないかな?」
「え? …うん、分かった」