危機迫る
お久しぶりな更新です~。
でもって、ブランカピンチです。
ちょっと乱暴されかかってます。
苦手な方はスルッと読んでください。
「あら、似合わないわね、いえ、折角のドレスもあなたが着ると可哀想。」
息を切らせて走った後のブランカは結い上げた髪型も崩れていた。
ドレスについていた花も走っているうちに何処かに引っ掛けたのだろう取れかかっている。
自分に向けられた言葉がブランカに突き刺さる。
(傷付かなくていい、真実だ。)
「せっかくジオン様が用意してくださったドレスでしょう?」
ツカツカと近寄ってきて、彼女の白い手袋をはいた手が伸びてきた。
「あっ!」
よろめいた。
ミランダが、彼女の胸元を掴み突き飛ばしたのだ。
女の力とは言え、重いドレス、不安定なヒール。
先ほどまで雨が降っていたのだろう、濡れていたバルコニーにブランカは倒れ込んだ。
ぴしゃと言う水音。
彼女のドレスに汚れた水が染み込んで行く。
「誰も来ないバルコニーでよかったわね。でも安心して、誰か殿方を呼んできてあげる。きっと同情して融資をしてくれるわ。」
彼女のヒールがブランカのドレスの裾を踏む。
「ジオン様は、貴方には勿体無い。絶対に譲らないから・・・。」
彼女は、最後にブランカの頭についていた髪飾りを引きちぎって去っていった。
なんて惨めなんだろう。
ちょっとした欲がこんな結果を生んでしまった。
何とか立ち上がった時に足首の違和感を覚えた。
ああ、捻ったのか。
慣れない高いヒール。
本当にイヤになる。
「これは、これは・・・マーティン卿に振られた可哀想なお嬢様ではないですか。」
侮蔑するような口調の男達が3人バルコニーにやって来た。
前方、左右を囲まれる。
逃げたくても逃げ出せないし、足も痛む。
酒の臭いのする彼らの一人が手を伸ばして肩に垂らしていた髪を救う。
途端に、寒気がしてその手を振り払う。
「へぇ、そんな態度に出ていいの?君、男爵家の令嬢なんだろう?ボクは将来、伯爵を継ぐ身だよ?」
もう一度伸びてきた手が髪を引っ張った。
「痛っ!」
引っ張られた勢いで男の胸に飛び込む形になってしまった。
慌てて離れようとする私の体を男は離さない。
「お、お戯れを・・・離してください。」
男の唇が頭に近寄ってきて、息を吸い込む音がした。
「泥臭いと思ったが、結構いい匂いがするじゃないか・・・。」
鳥肌が立つ。
急に足元が涼しくなった。
「なっ!」
上半身が抱きしめられて動けないところに、彼の仲間の男達が、ドレスの裾をめくり上げた。
「や、止めてくださいっ!」
もがこうとするが痛めた足に力が入れらない。
足をバタつかせてみても、一人に押さえられた。
「ほー、細い足首。」
一人が足首を押さえ、もう一人が下から撫で上げる。
虫唾が走り、何とかできないかと体を捩る。
「や、やめっ!」
「ペチコート邪魔だなぁ・・・毟り取っちゃおうか。」
やらしい笑い声。
くそっ、だから、こんな動きにくい服は・・・。
「あまり、暴れると、胸がポロリと出てしまうが・・・むしゃぶりついて欲しいのか?」
目の前の男のヤラシイ目線が胸元に注がれている。
けれど、下にいる男の手が、足を撫で上げながら、ペチコートに手がかかる。
「やめっ!誰かっ!!」
こんなに自分の無力さを感じたことはなかった。
「おやおや、泣いてるのかい?君は娼婦だろう?マーティン卿の連れてきた。」
男の唇が胸元に降りてくる。
舌の気持ち悪い感触が胸元を這う。
「さぁ、何人もの男を咥えこんだ。トコロを見せてもらおうか。」
ビリっと生地の裂かれる音が聞こえた。
つづく