表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/138

ビーコン1sssss 1

 何気なく過ごす日常でも、 悪意に曝される危険を孕む。 


  小さな大冒険


 ダンは7歳の誕生日に、 カッコいいリュックサックと 子ども用のサバイバルナイフをプレゼントして貰った。 冒険者をしている両親は、 魔物と魔法の弱肉強食の世界で 子どもが生き残る為に、 強い男の子に育てたかった。 父親は、 仲間のパーティーとの冒険(出稼ぎ)から帰還すると、 必ず冒険話しを ダンが赤ちゃんの頃からきかせた。 母親は、 それこそ、 赤ちゃんのダンを背負い 帝都近くで、 薬草採取や 角うさぎを狩ったり(食用)、 川で 魚釣りをして焼いて食べたりして、 冒険者ノの手ほどきを教えていた。 そんな生活で、 ダンはごく自然に 薬草や食べられるキノコや木ノ実、 魚釣り等に詳しい幼児に育っていた。


 両親は、 ダンの誕生日の ささやかなご馳走を食べながら、 子ども2人に これからのことを話した。 ダンが1人で 妹とお留守番出来ると判断し、 母親も 父親と同じ冒険者パーティーに復帰することを。

 子ども2人には、 帝都で 安全な職業につけるよう、 学校に行かせたいこと。 それには、 沢山お金が必要なこと。 食べる為だけなら、 充分以上の貯蓄はあるから、 もしもの時は ダンがしっかり妹を護るコト等だ。

 ダンは、 いつもより沢山盛られている 唐揚げに挑みながら、 何となく両親の話しに頷いていた。 7歳なんて、 そんなもんだろう。


 両親は、 帝都に程近い サウスダンジョンに、 オーク刈りに行くのを 生活基盤にしていた。

オークは、 各部位のブロック肉や ○丸等ドロップする。 帝都での肉消費量は ハンパなく多いので、 貯蓄出来る位は稼げる。

 B級冒険者である両親なら、 安全マージンは十分であり 安定した生活が築けていた。

 

 ダンは、 2つ年下の妹の世話をしながら 毎日忙しく暮らしていた。 両親がダンジョンに出掛けたら 3日は帰らない。 その間は、 ダンは、 朝妹を起こし 着替えさせ、 洗顔をさせる。 買い置きしてある黑パンと 燻製肉を、 朝食に食べさせる。 水を時々飲ませて 水分もとらせる。 元両親と冒険者仲間だった夫婦が、 商いしている広場の屋台で 昼ごはんを食べて、 夕ご飯も受け取って家に帰る(代金は前払いしてある)。 夕ご飯前には、 2人一緒に 銭湯に行って、 晩ごはんを食べたら 必ず歯磨きして、 寝巻に着替えて寝る。 その合間時間が遊び時間で 勉強時間だった。

 

 11月になって、 両親が帰る予定の日 暗くなっても、 両親は帰らなかった。 ダンは、 不安だったが 妹を寝かせつけていて、 そのまま眠ってしまった。

 あくる朝、 やっぱり両親は帰っていなかった。 朝ご飯をすませ、 いつもの屋台に行くが 屋台は出ていなかった。 仕方なく 菓子パンを買い、 葉野菜と 林檎を2個買って帰宅した。 菓子パンを昼ごはんに 妹に食べさせ、 林檎を 半分ずつ食べた。 その夜も 両親は帰らなかった。

 ダンは、 一度だけ サウスダンジョン近くに、 行ったことがあった。 その時も、 父親が帰宅予定日に帰らず、 心配した母親が ダンジョン入口まで、 子ども2人を連れ迎えに行ったのだ。

 帝都に近い サウスダンジョン入口には、 必ず衛兵が入口で 立番をしている。 母親は、 父親の情報を 衛兵に尋ねるつもりだった。 衛兵の詰め所で 父親パーティーの安否確認をして欲しいと嘆願して 自宅に帰った。

 その時は、 父親は2日後 笑顔で帰って来た。 手土産を沢山抱えて。 ダンジョンの中で 負傷した、 他のパーティーの人達を助け 礼金も 貰ったらしい。


 幼いダンは、 妹と 両親を、 迎えに出かける。 帝都外隔壁南門は、 商人の大人の団体に 紛れて通れてしまう。 暫く歩いて、 全く関係ない場所で ダンジョン目指して、 外道から草原へ入った…。 一度だけ見たダンジョンの入口は、 同じ様な草原の先にあった。 幼いダンは、 早朝母親が、 眠っている妹を背負い ダンを、 抱っこして 馬車で、 ダンジョン近くまで移動したことを 覚えていなかった。 目が覚めたのは、 衛兵の詰め所の前であり 帰りもまた、 夕食後ぐっすり眠って馬車で帰ったのだ。 7歳とは、 その位か普通だろう。


 そして、 気づいた時は ゴブリンに、 囲まれていた。 子ども用でも、 キラキラ光るサバイバルナイフに 最初ゴブリンも、 おっかなびっくり しかし、 小馬鹿にするように 人間の子ども2人(ご馳走)を威嚇した。

 ダンは、 恐怖で パニックになっていたが、 妹の悲鳴で 我にかえり、 妹を護るため サバイバルナイフを振り回していた。


 いよいよゴブリンが、 棍棒を振り上げ ダンの頭に、 振り降ろそうとした瞬間 ソレは起った。 ゴブリンが 真っ二つになったのだ。

 連続で、 3匹のゴブリンを倒したのは ダンより、 少し年上の子どもだった。

 助かったのは、 キセキだったろう。




✧ブローブ1SSSS1 目的の人族発見 母親は生存確認。 重症。 他一名 女性重症。 ✧


✦その二人の 生命維持を命じる。 外敵は排除。✦


✧ハイポーション注入、 外傷部分には散布。 二体共、 状態回復 ・・・意識回復、 このまま観察保護活動継続します。✧


✦その二人が、 帝都に帰るまで、 よろしくお願い!✦


✧了(解)✧


✦他のブローブは、 原因究明と報告お願い!✦


✧了(解)✧




 安心して、 お腹がくちくなったダンと 妹の二人は、 自分達の事情をポツポツ話した。 妹は疲れてボクの背中で 眠ってしまった。


「ダンは、 お兄ちゃんだから 家まで歩くんだぞ! ボクは、 大人じゃないから おんぶと抱っこは、 出来ないからね? ガンバろう!」

 目を、 ショボショボさせて 眠そうだけど ガンバれダン!

 草原を、 暫く外道まで歩き 外道に出たら、 帝都に行く馬車に頼み 乗せもらった。

 ダンの母親は、 命を落とす間一髪 ブローブに発見された。 マジで、 ホッとした。


 

 読んでくださりありがとうございますm(_ _)m

いいね! コメントお願い願いしますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ