無垢な悪女
悪辣な処女と 無垢な悪女
選ぶなら どっちか？
ダメンズしか、 愛せないデキる女
ヒモに搾取され裏切られ泣き続ける ドＭ。
愛より 優雅な生活を選び 物欲にまみれる。
お伽の仙人とて 霞ばかり食べていた理由ではないだろうし、 豊かな方がいいのだけれど。
どこまでも青い空
子どもは、 高給なサンドイッチを 喜ん食べた。 フルーツと生クリームが、 たっぷりのサンドイッチは アオコアンも初めて食べて、 驚いたものだ。 果物と シュークリームも食べ、 満腹になった子どもは フネをこぎ出す。 暫くして 子どもは眠った。
アオコアンは、 どこまでも青い空を飛んでいる。 眠った子どもの額触れ、 記憶の精神領域を 改竄するために。
気持ちいい空間…、 しかし ソレは、 普通ではない。 人の精神領域は、 様々な様相をしている。 漆黒の暗闇だったり、 綺羅びやかな黄金の世界だったこともある。 ソレでも同じことは、 一定の広さであり 言語領域や、 愛情領域等 隣接しているのだ。 子どもの精神領域は、 領域同士が 遠く離れていて 一見して、 見つけられない。
アオコアンは、 気持ちいい！
飛んでいて 頬をなでるのは、 やさしい風！
どこまでも青く どこまでも心地よく・・・
スターシアナは、 ふうっと眠り初めたアオコアンに ふわふわのクッションを当てる。
大きなクッションは、 ふんわりと アオコアンを包んだ。
待機していた、 副ギルド長ボブと 衛兵隊長スガイルは、 瞬間転移したハヤトと アオコアンの代わりに、 シートで大振りなバスケットの中味を 平らげて片付けた。
聖国に、 勇者となったレインとセーラを伴い、 凱旋したアオコアンは 右手に赤ん坊を抱いている。 左手には 三歳位の男の子と、 てを繋いでいた。
驚愕したのは、 枢機卿や司祭達。
「出迎えご苦労だった！ 帰還したワレが 教皇アオコアンである！」堂々と宣言するアオコアン。
ツカツカと、 大聖堂に行くと 神託を告げる。 数年間 教皇だぅた女アオコアンは、 修行中のアオコアンの代わりに 女神が天使長を降下させていたこと。
暴走した天使長は、 世界征服を画策し 勇者育成プログラムをつくり、 有望な幼児を洗脳し誘拐していたこと。
巧妙に偽装されていたため、 対応が遅れたものの 勇者も無事育ち、 戦争に至る前に
アオコアンが対応したこと等々である。
アオコアンは、 神域で神々につかえていて 無事自国に 帰還出来たと、 話しを締めくくる。 首脳陣は、 ただただ平伏していた。
「明日より一週間、 勇者誕生の祝賀祭を行う！ 最終日には パレードからの、 各国要人を招いた晩餐会も行う！ 各自部署にもどり善処せよ！ 尚、 勇者育成プログラムは解散する。 速やかに対処せよ！ 以上だ！」アオコアンは また、 スタスタと 自身の居住域へ歩きさる。 まるで、 息をすうように 当たり前だと、 背中で語りつつ。
大聖堂の首脳陣は、 驚愕から立ち直ると バタバタと解散した。
考える前に動かねばならない。 一週間は、 寝る間もないだろう！ しかし、 全員ヤル気に溢れていた！ 帰還したアオコアンは、 継子も携え 勇者も伴って、 教皇に相応しい尊大さだった！
指示されたコトを 立派にやり遂げよう！
聖国が 初めて、 聖国らしさを取り戻す為にも！！
ビーコンの画像を観ていたハヤトは、 まあウソは概ね（オオムネ）ついていない。
兄アオコアンは、 辺境下町の教会にいた。 司祭をしながら、 結婚し 子どもも授かった。 二人目の子どもを出産後 妻は、 はやり病で亡くなってしまう。
そんな兄アオコアンは、 スピカのビーコンに発見され、 デメーテル統治者ホワイティング伯爵に 必要伝達事項を伝えられつつ、 教皇として帰還するため準備をしていた。
ビーコンのお手柄だった！
アオコアンは、 知らない天井を眺めていた。
目覚めたベッドは、 質素だが 良質で気持ち良かった。
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