エンシェントドラゴン
黒いエンシェントドラゴン
ファフナーは、 2000年以上生きている。
魂も干乾びるお年頃で 生きるのも、 眠るのも飽き飽きしていた。
何か、 面白い連中が 引っかかっな?
ファフナーは、 ほくそ笑んだ。
ベヒモス と 古竜
「最早 ボス部屋じゃねー!」スコット。
「奥の方にいる 黒竜、 アレ ボク達を タゲってないの?」
「ベヒモスが このダンジョンのボス、 黒竜が 管理者のダンジョンボスですかね?」ギュンター。
「古竜と、 ベヒモスっ!」セーラ。
「手前から 順番に倒すっ! フォーメーションはそのままっ!」飛び出しそうなレインを 止めたのは、 ギュンター。
「突っ込むだけが 勇者ではない。 レインの剣では ベヒモスはかすり傷もつかない! この剣を使え!!」ギュンターが渡したのは、 魔剣グラム。
竜殺しの聖剣だ!
「ガンバりますっ! いいやっ、 必ずヤリますっ!」一瞬躊躇して、 レインは魔剣グラムを受け取った。
「どうせ 聖剣エクスカリバーをくれるんなら、 大扉を開けた先に 刺してて欲しいわよね? ベヒモスを倒すのに 使えないなんて、 頭悪過ぎよっ!」セーラさん…、 正論だけど 古竜が ピクリとしたよ?
「言うのおー、 ちっこいの! 正論じゃの? しかし、 世の中とは そおいうもんじゃよ?」黒竜は、 ビカビカ光って 人型になった。
何か ヨボヨボのお爺ちゃんだ?!
「ワレは、 黒竜ファフナーじゃ! 見事ベヒモスを倒したなら 聖剣エクスカリバーは、 手に入れられる…、 かもしれん!」いやいやいや、 かもしれんって!
「かもしれんのに、 ベヒモスを倒すのって ソレはどうなんだ?」スコットさえ、 首を傾げる案件なんて。
「どうする? 挑戦をやめるなら 大扉を開けてやるぞ?」 ソレは困る!
「オレは、 勇者になる漢っ! 背中なんかみせないっ!」レインが吼える。
「フォッフォッフォッ! 蛮勇なら愚かだぞ?」
「ビリーブ! 蛮勇ではない! このパーティーは 最強なんだ!」レインは、 神格とも言える黒竜ファフナーに 一歩もひかない。
「フォッフォッフォッ! なら 死ねっ!」
ボス部屋中央の小山! ベヒモスが覚醒していく! ヤバい闘気が ビンビン高まる!
「来いっ! 牛ヤローっ!」レインの罵声に ピクったベヒモス!! 何も 今煽らんでも・・
「行けっ!」ボクは、 最大10連撃のエアースラッシュを ホーミング遠隔で 放った!
ベヒモスが、 突っ込むまで 待つ義理はない。
「ボクが タゲる! レインは 遊撃をっ!」ベヒモスの 左手に、 回り込みながら アイスランスも、 最大の10本お見舞いした。
ベヒモスは、 最初のエアースラッシュで 全身を、 こそばゆげに ブルブル揺らした。
アイスランスは、 ベヒモスの全身で砕け散り
氷が全身にくっつくが、 コレもブルブルで はたき落とされる。
「ファイヤーアロー!」セーラも 果敢に、 魔法攻撃を放つ!
「ちょっとは 焦げなさいよっ! レディーには 忖度しないとっ!」舌戦もスゴいセーラ!
「フォッフォッフォッ! ソコナちっこいのは 面白いのう!」黒竜が 笑う。
「ここだぁっ!」気合い一閃、 レインが ベヒモスの尻尾を、 スッパァーンと 切り放つ!
「切れたぞっ! うりぁっ!!」傷口から 魔剣グラムを、 ブッ刺したレイン!
グォっギャボボっぎゃあーん!! ベヒモスの 絶叫が響いた。
ドスン ドスンと、 ボス部屋が揺れる!
「エグいのぉー? 尻攻撃とは…。 南無阿弥陀仏!」黒竜は 自分のお尻を抑える。
「離れてっ! ファイヤーストリームっ!テンペストっ!」ボクは、 硫酸暴風炎をお見舞いした!
ギャオオーン!
「コレも オマケよっ!」セーラが、 アイテムBOX内の 壊れた剣や斧等を、 ストリームにぶっ込む!
グァララギャアーン!
多分、 ベヒモスは クラッシュアイスよろしく、 切り刻まれているだろう。
「最近の ボス戦は、 コンナんかの? エグいのぉー!」黒竜ファフナーは、 ブルリと 身体を揺すった。
少し静かになった、 硫酸炎ストリーム 剣と斧マシマシで! を スコットが、 聖剣ミカズキムネチカを 横一閃して、 キャンセルした。
ドスンと 横倒しになったベヒモスの、 首をレインが ズバーンと落とした!
「魔剣グラム マジスゲェー! ゲポゲポ凄いです!」
「聖剣ミカズキムネチカ! カッコいー! キレー! 欲しいーっ!」セーラさんの、 心の声が ダダ漏れ中…。 スルーしよう!
カァッ!! と、 ベヒモスが 光に溶けて、 ソコには 立派な台座に突き刺さる 聖剣エクスカリバーが、 黄金に煌めいていた。
「開けてもいいのっ?!」セーラは、 叫びつつ聖剣エクスカリバーの奥の ドデカイ、 宝箱の前に立った。
「「「「 いいぞ!(よ)!」」」」漢4人は、 全員破顔した。
「いいんかいっ!」黒竜は、 失笑する。
「勇者レインよ! 聖剣エクスカリバーを抜いてみよ? 覚悟は あるのじゃろ?!」黒竜ファフナーは、 試すように話しかける。
「オレは 勇者になる。 勇者育成プログラムの誰がなってもいいんだ。 そして オレが勇者になっても! 聖剣エクスカリバーを手にして、 ソレからが 勇者としてのガンバり所なんだろ?」レインは、 気負うことなく スッと聖剣エクスカリバーの前に立った。
セーラも一応、 宝箱を開ける権利を勝ち取り ソレでも、 やっぱり レインが、 聖剣エクスカリバーに挑戦するのを 待っているよ。
「よろしくなっ! エクスカリバーよ!」レインは、 パーティーメンバーに声掛けするように 話しかけ、 聖剣エクスカリバーの柄を 利き手一本で握り、 スッと抜き去った!
勇者レインが掲げた 聖剣エクスカリバーは、 ボス部屋を閃光でやいて 光をおさめる。
レインの腰には、 真新しい剣帯と 鞘が佩かれ、 聖剣エクスカリバーは その鞘に収まる。
「オープンっ!」セーラは、 阿吽の呼吸で 宝箱の蓋を開けた。
「キャァーっ! 億万長者よっ!」ボク達は、 ゲラゲラ笑った。 本当に 笑った!
「げに面白いわっぱじゃの!」ファフナーも破顔した。
ボク達は、 聖剣エクスカリバーの台座をテーブルに、 祝勝会をした。 ファフナーが、 一ヶ月位は、 新ボスベヒモスは 出現しないというし、 大量の宝箱の中味の検証も兼ねて 2日程は、 このボス部屋に滞在する事にしたのだ。
「覗いたら ぶっ殺す!」と、 セーラが凄んで 温泉セットブースに、 入って行った。
「ギャハハハっ! 痩せぎすで 胸は洗濯板な幼女は、 のぞかねーよなぁ! 笑えるっ!」スコットに ドコからか、 あの黄色い桶が スッコーンと当たった! 痛そうーっ!
…口は、 災いの元っ… クワバラクワバラ! スコットを除く 漢4人の創意だ。 尚 ファフナーも、 ナゼかパーティーメンバーに入っているし、 まぁ 全然いいケド。
「退屈だったんじゃもん! ワレも 世界に飛び出すんじゃ!」妙に張り切る御老体!
「ハヤト達は、 本当に ソンだけでいいのか? 全員で 山分けしないのか?」レインは、 お宝の分配に 首を傾げている。
「ボク達は、 帝都に拠点もあるし 必要なモノは、 アイテムBOXに入っているんだ。 レインとセーラは、 独立?するのに 大金がいるかもしれないだろ? 今回の お宝は、 レインとセーラのものだよ!」
「だな? そいでもレインよ? アオコアンとヤラに 全部差し出すんじゃねーぞ! 聖剣エクスカリバーは、 取り上げられても お前の所に、 必ずかえってくるが 他のお宝は、 取り上げられたら終わりだからな?」
「そうですね? アオコアンに借りている アイテムBOXに、 ダンジョンの魔物のドロップ品と ベヒモスのドロップ品を、 入れて渡せばいいでしょう。 あとは、 空間魔法のスキルのアイテムBOXに 入れておきなさい!」
「ソレがいいのぉ! アオコアンは、 無自覚な悪者じゃ! この際、 きっぱり手をきるのじゃ!」ファフナーも 相槌を打つ。
ボク達は、 遺跡ダンジョンを出てからの レインとセーラの、 進路を話し合うのに 更にボス部屋に、 一泊した。
「温泉はいいのぉー!」ファフナーは、 ご機嫌だ。 温泉が大好きな黒竜は、 プカプカと 湯船に浮かんでいる。
「明日は、 豊穣神デメーテルに帰還しないとね! ギルマス達も待っているよね?」ボクは、 何だか デメーテルが懐かしく感じた。
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