ミルバ女頭目の暗躍と苦悩
覆水盆に返らず
ミルバは39歳 蠱惑的な身体と、 苛烈な性格
男と生まれたなら、 一度はお願いしたいと考えるほどに 魅力的。
ミルバは、 男がデキる度に 自分ならば、 もう少し いい男が手に入れられる! と、 今の男を捨てて来た。
最初は、 子爵家の次男坊が フィアンセだったが、 伯爵家の4男に 鞍替えした。 ミルバと4男は、 駆け落ちして 冒険者になる。
デメーテル 豊穣の女神の名を冠する都市
大帝国5大都市の1つデメーテルは、 広大な穀倉地帯と、 果樹園に囲まれ 風光明媚な、 豊かな都市だ。
「ミナ! どうしても ついてくるのかい?」
「ええ…、エミリオ! お仕事でも、 また半年程も 独りで待つのは、 とてもさみしいの。」
エミリオは、 新妻の気持ちが とてもよくわかる! 何故なら 自分も同じ気持ちだから…。
「ミナっ!」「エミリオっ!」
「あーっ、 そこまでだな!!! 盛りがってるトコ悪いが 二人で乗るのかい? 乗り合い馬車だから ソノ先は、 自宅で頼むぜ?!」
御者のヨアヒムは、 右手をヒラヒラさせ エミリオ達を、 追っ払おうとした。
「すみません! 馬車の旅は 野党や山賊に襲撃されたり、 魔物に攻撃される 命がけなわけで、 危ないものなので 妻には、 残ってほしくて!」
「すみません! 私も乗ります!」
「あー、 ハイハイ じゃあ、 帝都まで 二人で、 金貨4枚だ! 前金で トラブルがあったら、 何でも自己責任! 飯も 自前だ! 奥の窓際に 向かい合って座ってくれ!」
「ありがとう! じゃあ、 金貨2枚 ミア! 乗り込もう!」
「ハイ あなたっ!」
運賃は、 護衛賃も込み 一度乗ったら、 払い戻しなし。 途中で、 魔物や盗賊団に襲われたら 運が悪かったと、 諦めろ!という決まり。
「まぁ、 嫁さんは 最初はカレンで、 かわいいもんさ。 身体も心もな・・・、 まぁ…、 3年もすりぁ… アナタが アンタになり、 かれんな躰も どっしりになる。」二人の新婚アツアツ夫婦を あてられた商人は、 聞こえよがしに 独り言を言った。
「いいじゃないか! 新婚は、 一時しかないんだ。 オレは、 いちゃいちゃ構わん!」 魔術師風の男は、 平然と 商人の独り言に答えた。
「時間だ! 乗客は 四人! カミッロ 帝都まで警護を頼んだぞ!」
「任せろ! 私のパーティーは Bランク! ワイバーンも狩れるぞ。 配置について、 準備は万端だ!」
「よしっ! 出発!」ヨアヒムは、 鞭を入れた。 穀倉地帯を抜け 2時間に1回位に、 小休憩をとり 帝都まで、 3日の行程だ。
御者のヨアヒムは、 馬車に並走する カミッロに話しかける。
「最近、 2日目に超える 森林に、 山賊が出ると噂になっててなぁ! 物騒なんで 冒険者ギルドに、 警護の依頼を出したんだが 5人で大丈夫なのか?!」
「馬車の中にいる 仲間の魔法ですは、 アレで腕がいいのさ! イザと言うときは、 馬車ごと結界を張って 攻撃を防ぐ。 アトの 4人は、 馬車から 離れて、 敵を倒す!」カミッロは 並走しながら、 自身満々に言う。
「そうだな、 馬車に2時間並走して 息切れしない、 そんなパーティーを 信じることにするぜ!」二人は、 お互いを いい奴だと考えた。
乗り合い馬車は、 1日目 問題なく、 宿泊する村に着いた。
乗り合い馬車2日目
「いよいよ森林地帯に 向かうんだが、 山賊や 野党等、 何とかならんのかねぇ?」商人は、 村から 乗ってきた やはり、 商人二人に話しかける。
「俺達は、 結構アチコチ商いに行くから 噂はよく聞くよ。 この前も 巡回している、 デメーテルの衛兵達が、 山賊を 5人捕まえたと聞いている。」
「捕まえても 捕まえても、 山賊は 湧いてくるそうだよ、 全く イタチゴッコらしい。」
静かに商人3人の話しを聞いていた ミナが、 身震いをした。 顔色が悪い。
「お前らは、 ついている! オレは、 カミッロのBランクパーティーに リンジで参加しているが、 Aランク魔術師冒険者のジョバンニと言う。 結界を張らせせば ドラゴンブレスも、 3回は 防いてみせる、 凄腕だ!」座って胸を張る 魔術師ジョバンニ。 結界魔法だけだけどね…。
「「「「おおおっ!」」」」喜びの声と?
「凄腕って…」小さい声
「ゴホン! 体力の温存も 馬車に乗ってて万全! 慌てて 飛び出さなければいいい!」
「ミア、 冒険者さんを 信じよう!」
「ええ、 あなた!」
「『吊り橋効果』が、 見えているよ!」
「本当だな!」
「キスまでなら、 イチャイチャしてもいいぞ! 退屈しのぎの イイ見世物だ!」馬車旅は 暇だ。
「まあ、 楽しそうでなにより! フン!」ジョバンニは、 馬車の乗客達を眺めて やや呆れた。 しかし、 悪くない雰囲気だ。
昼食から2時間後
「出るかな?(野党)」ヨアヒムは、 気が気ではない。
「出そうな気がする…。」リーダーカミッロ。
「狙うなら ソロソロだろうな?」ジョバンニ。
「しかし、 馬も人も 休憩は必要だからな! あと、 15分後 出発するぞ!」カミッロは、 よく通る声で叫んだ。
side 山賊団
「ボスだ! 姉御じゃない!」山賊団頭目の ミルバは、 子分を足蹴りした。 バカしかいない。
「ボス! 乗り合い馬車は、まだみえません!」
『そんなの見てるからわかるよ!(怒) 襲う馬車には、 商人エミリオが乗ってるんだ! 殺すんじゃないよっ!!』ミルバは ソレでも機嫌よく 命令する。
「エミリオの 時間停止アイテムBOXには、 去年採れた 小麦やワインが、 馬車5台分は 詰め込まれているのさ。 お前ら ぬかるんじゃないよっ!」馬車と木材で 道を塞ぎ、 山賊達は エモノ(武器)を 抜いた。
「いたぞ!盗賊団だ! ジョバンニ! 結界を張れっ!」 前方で道を塞ぐ バリケード。
乗り合い馬車を止め カミッロ達は、 戦闘体制をとる!
「大人しく、 降参しな? 商人たちは、 そこの広場に アイテムBOXの中身を出すんだ! そうしたら 命はとらない!」ミルバが 馬車に向け叫んだ。
「馬車は大丈夫なんだ、 いつもの配置で攻める!」カミッロは、 13人の山賊に 突っ込んだ!
「姐…ボスっ! 馬車は、 魔法で手が出せません!」 弓矢は、 結界魔法に弾かれてしまう。
「たった4人なんだ! 囲んですり潰せ!!」
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