ギュンター✡軍神
人の守備範囲は、 独りならば 両手両足の、 届く範囲。
戦闘において、 1対100 或は万の敵に 全方位囲まれたなら、 勇者や英雄位しか勝利出来ないだろう。
正月気分
帝都の正月は、 寒い!
「ソコのいい漢っ! 串焼き買ってくれっ!!」
「あんだよ! あのテイトボーイは ウチノうどんチーノを食うんだよ!!」
「かあーっ! バカだねぇー?! 肉まんじゅうミラノ風に決まってんじゃねぇか!」
「… …」ギャ~ス! ギャ~ス!
ボクは、 正月祝いもかねて 端から順番に、 20人前ずつ屋台飯を アイテムBOXに買って行く。
「チビっ子なのに、 キップがいいねぇ!」
「新年から、 有り難いさねぇ!」
「夜道には、 気をつけろよ!」
何か、 ちょっと 引っかかる言葉も、 混ざっているけど ボクは、 屋台のおっちゃん達には 人気あるのさ。 お得意様だからね?
アイテムBOXは、 この世界では 普通に売ってある。 少し 高価だけれども。
スキル持ちの アイテムBOXは、 空間は広い。 時間停止機能付き 無限収納なボク等は、極少数だけど。
生まれつき、 馬車2台分運べる人とか たまにいるしね。
あとは、 アイテムBOX付き鞄が 錬金術魔術師によって、 商品化されている。
金貨10枚で 10kg位。 金貨100枚出せば、 100kg位の 収納機能付きアイテムBOXを 買えるだろう。
時間停止になると、 その5倍ずつ上乗せされるみたいだ。
あと、 冒険者御用達なのが アイテムBOX付きの、 パンツだ! コレ大事!
魔物との 戦闘中に、 トイレ何か 行ってる隙ないもんね?! 普通に死んじゃうし!
この 素晴らしいパンツは、 各国管理のアーティファクト魔道具が 月一万枚ペースで 生み出している。 大概は首都、商業ギルド本部に設置されており、 サイズフリーで 洗濯不要(自己修復)、 後の事は 知らんけど…。
世の中 知らん方がいい事も 多い……ダヨネ…
話しが 脱線したが、 ボクは 新年から、 帝都をブラブラと ショッピングしたり、 色んな市場に行ったりしていたんだ。
✦ソロソロまた、 冒険に出ようかな? 初遠征に行くよ。 良さ気な場所ある?✦
✧アリマス! 魔物大森林辺境都市にある 黄龍ダンジョンデス!✧
✦いやいやいや、 ソコ? まだボクには、 早いよ! エンシェントドラゴンのダンジョンじゃないか…。 マジ 死んじゃう自身があるよ!✦
✧低層は、 初心者の訓練に最適です…。…。サウスダンジョンと同じく、 5層毎に 転移装置付き、 セーフティルームもアリマス!✧
✦ソノ間? コワいよ! 間があったよね?!✦
✧キノセイデワ?✧
✦その話し方! 棒読みだよ!✦
✧叔母座ご夫婦も 遊びに行けば、 喜ばれます!✧
✦そうかぁー、 叔母様いるよね…。 ボク、 一応 王子様だった…ネ…。 マジかぁ…。✦
✧そうです! 初期設定画面の条件で、 帝都にこの規模の拠点を持てるのは、 王侯貴族以外に考えられません! その年齢が、 10歳とか、 何の冗談だよ! では、 ありませんか?!✧
✦…ソダネ…。 ゴメンナサイ…。✦
✧理解出来ればよいのです! ソレでは、 魔物大森林辺境都市巡礼プログラムを 始動したす。✧
✦…ガンバルヨ・・✦
✧棒読みです!✧
✦とても、 楽しみだ!✦
✧了解!✧
寝ぼけマナコで、 設定した ステータス画面には、 欲張り過ぎ警告は 出なかった。
異世界ラノベ何かなら、 スキルは 1個から3個位もらえたり、 生まれる土地や 階級は、 ランダムだったりが普通だよね。
最近は、 ハズレスキルや 植物、 果は昆虫や小動物に 転移や転生してるからね?
ボクは、 夢だと寝ぼけて 目一杯欲張り設定したからね…、 はぁっ…。 でも、 勇者は パスしてるから、 魔王とは 戦闘にならないハズ…。 多分?
今、 ボクの相棒は 真シンギュラリティーAIのスピカ。
夢の中のゲームだと、 考えていたボクは 何故か、 この世界に転移して来ていた。
原因?! 全くわからないよ。
一応、 この世界の 一般的な人よりは、 強いスキル設定にしてある。
でも、 絶対はない。 そして 実戦経験も、 ゴブリン討伐経験だけなんだ。
この世界に来て、 二ヶ月目だし ソンナモンだよ。
✦…あっ! 装備を揃えないとっ!✦
✧全身各種シールド設定可能、 佩いているのは聖剣、 無限ビーコン配備の他に ご要望ですか?✧
✦強力フェザービーム銃を! 指から出せるヤツで!✦
✧各種機能付き 腕時計が、 19時には 完成予定です。 馬車風カスタムマシンは 完成していますので、 夕食後 カタログをお渡しします。✧
✦えっ?! 何そのマシン!! カッコよさげ!!✦
✧カッコいいのです!✧
✦ 了!(解)✦
コンな、 感じ…、 まだ チュートリアル的。
ダン達の事件は、 初っぱなで はぁー…こんな何だね? せちがらい世の中は…みたいな?ね?
ダン達は、 元気だろうか?
出立前には、 挨拶しとかないとな。
翌日、 帝都の南門(長い名前省略)の外 帝都外周水堀の、 ひまわり広場の ボク専用馬車倉庫の中、 アイテムBOXから出したのは ゴクゴク有り触れた箱馬車。
見た目中古(笑)。
しかぁーし
① 魔法サスペンション機能付き
②オートパイロット機能(馬ロボ)完備
③各種シールド完備
④フェザービーム砲完備
⑤転送機能有り(ボクの旗艦にも)
⑥馬車室内空間拡張(バス・トイレ付き個室6部屋、キッチンラウンジ完備)
⑦自己修復機能完備(毎日 新品になります)
等!!!
…ふっ… フツウダヨ(棒読みちゃん)
「試運転 いきまぁーす!」ボクは、 オートパイロットにして、 お馬2頭の 手綱をとる。
まぁ、 両手で 握ってるだけだ。
パカパカ…パカパカ
気持ちいい! パカパカ…パカパカ
ボクは、 このまま、 次の街まで 行こうと考えた。
あっ! ここを左側に曲がれば、 大きな湖があったはず!
一応、 脳内で地図索敵 湖に、 マーカーを付けた(スピカナビゲーション)
暫く行くと、 広い街道の真ん中に 倒れている男発見!
オートパイロットに、 大きく避ける指示を出す。 2頭のロボ馬は、 上手に 不審な男を避けて通ろうとして、 カバリと 起きたソイツは、 ササッと 馬車の前に出て来た。
「薄情者! 助けてくれっ!!」
見た目、 ボロボロで 髭もじゃ! 汚い!
「オジサン! ダレ? ボク、 知らない人と、 話してはイケマセンって 家族から言われているんだ! サ・ヨ・ナ・ラ」
「待て待て待て! オレは スコット! アヤシくない冒険者だ! 腹ペコなんだ! 助けろ!」何か元気じゃん…。
「各種シールド強化 戦闘準備!」大声で 言ってやった。
アヤシいオジサンは、 ヘロヘロと膝をつく。
「腹ペコなんだよ…。」
ちょっと可哀想なんで、 アイテムBOXから 大振りの肉をはさんだサンドイッチと 冷たいお水のボトルを、 出してやる。 勿論 風魔法で、 スコットの目の前に ふよふよと飛ばした。
「ありがたい! 恩にきるぜ!」スコットは 3分で、 3人前程のサンドイッチを ガツガツ食べてしまった。
そして、 街道の真ん中で 突然スッポンポンになると、 水魔法でお風呂程のアクアボールを作り、 適当なファイアーボールを突っ込むと バシャバシャ全身を洗い、 弱いウィンドで 全身乾かした。 お湯は、 ちょっと脇の草原に捨てた! 次は、 アイテムBOXから、 アイテムBOXパンツをはき、 料理人の作務衣を着た。
髭は、 まだボウボウだけど スゴ腕の、 料理人ぽい?
「…お前、 今 失礼なコト考えただろ?! オレは、 超一流料理人兼 SSS冒険者の、 スコットだ! 飯を ありがとう!! 助かったよ!」スコットは、 頭を下げて礼を言ってくれた。
「SSSランク?」驚愕するボク!
「SSSランクのタグカードだ!」スコットは、 オリハルコン?の虹色に煌めく 冒険者タグカードを、 アイテムBOXから出して ボクに見せたあと、 首にかけた。
「ボクは、 ハヤトです。 初めまして。」ペコリと 挨拶を返す。
「助けて貰ったついでに、 湖まで 乗せてくれないか? 待ち合わせしていてな…。 何、 御者台でかまわない。 たのむよ。」
✧悪意センサー クリア✧
「わかりました。 横にどうぞ?」
スコットさんは(スゴい冒険者なので さんは付けた)、 「ヨイショ!」と、 御者台に乗り込む。
「しゅっばぁーつ!」ボクは、 ピシリと ロボ馬に、 鞭を入れる。
「ハヤトは、 御者が出来るのか? 子どもなのに? エラいなぁ?」感心するスコットさん。
「違うんですよ、 この馬車と ロボ馬は、 アーティファクトの魔導具で、 自動運転なんです。」
「魔導具? アーティファクトだと?」
「家宝で、 先祖代々ってヤツ! ハハハっ!」
「どんだけ お坊ちゃんなんだよ! がはははっ!」スコットさんのツボ おしちゃったかな?
ボクは、 スコットさんの大?冒険の話を聞きつつ、 パカパカ パカパカ、 湖に着いた。
「大幅な遅刻です! 4日も 無駄な野宿しました。」執事っポイ 喋り方の、 超イケメンが 冷たい視線で、 スコットさんを咎めた。
「はじめまして。 私は、 ギュンター。 SSS冒険者兼執事を しております。」綺麗なお辞儀をする ギュンターさん!
「SSSランクっ!!!」デジャヴ…。
硬直から、 ワレにかえるとボクは
「はじめまして。 ハヤトです。」と挨拶をかえす。 SSSランク冒険者が 二人???
「色々あってなぁ、 腹ペコで 行き倒れていたら、 ハヤトが サンドイッチを、 食わしてくれたんだ! 全く 飲み過ぎて、 食いもんや 金の入った鞄を 置き引きされちまって、 マイッタぜ! ガハハハっ!」ポリポリほほをかく スコットさん。
「使用者指定のアイテムBOXでしょう? 無駄などろぼうですね?」ギュンターさんは 憮然としている。
アイテムBOXは、 他人には 開けられない設定が出来る。 盗んでも 中身は取り出せない。
「ハヤトは、 帝都に 帰るそうだ。 乗せて貰おう!」
「良いのですか?」ギュンターさんは、 さすが執事 礼儀正しい。
✧悪意センサー クリア。 SSS冒険者は 貴重な存在です。 2名共に、 雇い入れて下さい。 奇跡並の遭遇です!✧
✦了解!✦
「ギュンターさん、 スコットさんには 説明しましたが、 この馬車は アーティファクトの魔導具です。 また、 ご両名には 色々説明しないとなのですが、 ボクは お二方を、 信用したいと考えます。」
SSSランク冒険者二人と 巡りあえたなら、 千載一遇のチャンスだよね?!
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