気になっちゃいました
とりあえず書き出しだけ今は
「龍子ー?きいてるー?」
昨日の出来事から一日経ち、今は高校の放課後。
今日の私は授業に集中出来なかった。昨日の事が気になりすぎて寝れてすらいない。
実在した彫り師デスさん
とその友人であり、見守り役の警官ヤスキチさん、
そして依頼人の西崎さん・・・
西崎さんの話はとても筋が通っていたと思ったが、何かひっかかる。
ただ保険金を稼ぐために死のタトゥーを彫るというのも、それに簡単に応じていたデスさん。
ヤスキチさんの話では、そんな簡単には死のタトゥーは彫らないのではなかったのか。
そして・・・デスさんは何が見えていたのか。
「龍子ー。スマホ鳴ってるよー。送り主はヤスキチさん?あんたまさか援こ」
「違うわよバカァ!!!!バカ友美!!!」
友美が変なことを言いそうになり、慌てて我に返り遮った。
その話題で周りの男子の視線を集めてしまったではないか。隣の新田君なんか光の速さで財布と股間に手をかけてるぞ・・・
ヤスキチさんから『西崎の彫りが終わった。授業が終わってるなら見に来るか?』と連絡があった。
『見に行きます!』とかえして、すぐに帰り支度を始める。
「龍子?もう帰るの?」
「友美ごめん。用事出来た!また明日ね!」
私は友美の言葉を待たず足早に教室から飛び出した。
「龍子、どうしたんだろ」
「友美さん、龍子さんって、その」
「あなたもホント龍子の事好きよねー、新田くん。龍子のどこがそんなに好きなのよ。発達途中のDカップ?」
「そ、そんな直球な性欲じゃないよ!?・・・ん!?発達途中でDカップ!?」
新田くんはその情報にとっさに金を友美に手渡し、崩れ落ちた。
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デスの作業場に着いた龍子は落胆した。
というのも、肝心の西崎さんがもう帰ってしまっていたからだ。
「ごめんな龍子くん!西崎は急ぎの用事があるからと足早に帰ってしまってな。丁度入れ違いになってしまった!」