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期待

初めてのsexは高校3年の春


ただひたすら興味本位で

されるがままで


どんなものか期待していた割には

こんなものかと呆気なく終わったのを覚えている


その後何人かの男性とsexをしたが

特にこれといって快感を覚えた事は無かった


特別嫌なわけでもないが特別したいわけでもない

ただ何となくされるがままで

見様見真似で


付き合ってきた男性が悪いのか

それとも自分は不感症なのか


そんな風に思い悩んだりもしたけれど


大学3年生の時何となく友達の話題でオナニーの話が出てその晩初めて1人で触ってみた


最初は特に何にも感じなかったのに

続けるうちに初めてイクという感覚を覚えた


自分でする様になってからは男性とするよりは1人でする方が気持ち良くなっていた


最初は男性に快感を求めてたけれど、歳が重なるにつれ諦めか、こんなもんかと求めなくなっていた


祐太とのsexは平凡そのものだった

sexに対してそこまで関心が無いのか

私にもそこまで求めてこず、

会う日は必ずしていた元彼達と違って

泊まってもしない日もあった


次第に回数は

1ヶ月にあるかないかになった


それも誘うのは私からで裕太はそれに応じるだけになっていった


私自身1人でしているので裕太とのsexに対して特段悩んだりはしなかった


寧ろ疲れているのに求めてくる男性の方が嫌だと感じるようになっていた


この人はどんなsexをするのだろう


「ここですね」


最近欲求不満なのか過った言葉を消すかの様に近藤が車を止める


田んぼが広がっている中にポツンと場違いなビルが立っていた


「運転ありがとう」


近藤と美穂は車を降りた







クライアントとの交渉は近藤の巧みな話術により良い方向に話が進んだ


今度企画書を見せて欲しいと言われ次の約束を見事に取り付けていた


人は見かけと違う

美穂この時確信した


「ではまた後日」


「ありがとうございました」


2人は頭を下げビルを後にした


「トーク上手ね」


「え?」


「ほら、営業トーク。初めての営業とは思えなかった」


「初めてじゃないすよ、大学の時学生ですけど営業の真似事みたいなバイトしてたんで」


(どんなバイト…)


「だからか、だから話にスキルがあるのね」


美穂は運転席のドアを開けようとする


「あ、俺運転しますよ」


「いやいい、帰りは私が運転するわよ、ほら、商談うまくいったし」


「ご褒美ですか?」


「ご褒美って…苦笑、まあそんなところ」


「じゃご飯奢ってくださいよ」


「え?」


「商談がうまく行ったご褒美にご飯奢って下さい」


「え、まあ良いけど、そんな高いのはやめてね」


「ラーメンでいいっすよ」


(私もラーメン好き…)


「じゃ、会社の近くにラーメン屋あるからそこ行きましょう」


美穂は車を走らせた

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