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人生


何が起きるか分からない


母が言った言葉を思い出す


不倫なんて私には無関係だと思っていた

ましてや歳下と


ごく普通の家庭で育った私は

普通の恋愛をしてきた


いつも男性から声をかけられて

そこまで好きではなくても

いざ付き合うと自然と好きになって


好きな人が出来たとか

別れを告げられても

そこまで悲しくはなくて

また新しい恋愛出来るかなって


今の彼裕太とは29歳の時出会った


もちろん裕太からのアプローチだった

仕事熱心な所に惹かれた

歳上だったしそろそろいい歳だし

付き合ったら自然と結婚出来ると思っていた


でも裕太は仕事第一で今は仕事の事しか考えられないって


私もそこまで結婚願望がある訳ではなかったからその時は良かったんだけど


そこから2年経ち

私ももう31歳


親友亜美は子供産んでて

次は2人目とか言ってて


その話を聞く度何か焦っちゃって


祐太に一度結婚の話をしたんだけど

今は考えられないって


そんな彼氏別れて新しい彼氏作りなよって

亜美に言われたんだけど

最後は新しい出会いなんか無いよねって

結論になるし


仕事は広告代理店

新卒から入ってもう9年目

任される仕事は多いけど

長いこといるから

ある程度自分の意見は通って


歳下は育休取ったりして

その度にこのままで良いのかな自分って思いながらも前に進めずにいて


何が幸せか分からなくて

ただ与えられた毎日を過ごすだけで


啓介と出会ったのは

そんな時だった


人間って欲張りなんだって思った


刺激が欲しいわけじゃ無かった

でも一度その刺激を味わうと

抜け出せずにいた


何ならもっともっとって

大きな刺激を求めた


今まで自分はこの快感を

味わってこなかったんだって


味あわずに死ぬとこだったんだって


苦しさよりも欲に溺れた自分がいた


会えない日も啓介を求めた

仕事のストレスや

日々の我慢が全部無かったかのように

消えてしまうこの快感から抜け出さずにいた


ねえ啓介の奥さんは

毎晩この快感を味わっているのでしょ


そう考えると凄く嫉妬した

啓介に抱かれている奥さんが羨ましくて


啓介の家庭は絵に書いた様な幸せな家庭だった

2歳の息子がいて

一度写真を見せられたことがあったのだけど

それはもう本当可愛くて


壊したいとかそんな気持ちにならなかった

ただただ羨ましかった



最初は罪悪感で一杯だったけど

それよりも欲の方が勝った

今日も会えない啓介を求めた


いつ会えるの

いつ抱いてくれるの

って指を加えながら待っている

子供のように

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