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第23章

街のはずれの小さな店から出たルシェット

達はまずはこの町全体の中から探す事にな

った。店に怪我人を連れてやってくる事は

あっても、店から出てこず菓子の世界に入

ってしまいしかも菓子を食べてから会いに

来る者が多く、門前払いをされてしまうこ

とが沢山ある。

ミアナは飴をペロペロ舐めていた。飴のほ

うが長持ちするそうだ。飴以外にも菓子が

ビスケットやらクッキー等色々とバッグの

中に入っている。

まずは病院へと向かう。患者も多いが、病

院でなんとかなる患者もいくらかいる。

「こちらですが……」

案内されたのは、重病の患者達がいる部屋

だった。少し変わった幼女とその他冒険者

一行にしか見えない姿に一同どよめきが起

こる。しかしミアナを見て、可愛いという

声も聞こえてくる。その様子を観察したル

シェット達はミアナに感謝した。


「うーーーん……えいっ!」

次々とミアナは治癒魔法を患者達にかけて

いく。と同時に、ミアナの首にかけている

宝石がきらきらと白く輝きを増していった。

患者達の傷も癒えていくので安心した。も

っとも、治せるのは怪我だけで病気のほう

はどうにもならないらしい。幼女が治療す

る事実と見た目のギャップにあっとゆうま

にミアナは大人気になった。治療費のほか

に菓子やジュースももらいミアナは大満足

のようだ。

そういえばとふと思った。病気は直せない

のにルシェット達は治ったということだ。

何故か聞いてみたところ、寝ている程度の

症状の病気なら問題なく治せると言ってい

た。

ミアナは菓子を食べている事が多かった。

菓子を食べることが習慣になっているのだ

ろう。お腹が膨れて普通の食事に手を付け

なくては困る。

「どうしよう……エリュニス」

「えーっと、そうですね……まずは食事と

菓子を用意して、段々食事の量を増やし菓

子を減らせばいいんじゃないでしょうか」

「そういえばあの子にもらった飴以外何も

口にしてないや」

「僕は何も食べてません」

「あっ、ごめんなさい。ここから出たら何

か食べよう」


貸し住宅に戻ってから夕食を作ることにし

た。料理はルシェットが1人で作った。

「お、ルシェットの料理か」

今日のメニューはパン、肉と野菜のスープ、

魚のムニエルだった。

皆お腹が空いているようでやや早めに量が

なくなっていく。

「むーー……」

ミアナは料理に口につけていなかった。

「ミアナちゃん食べないの?」

「これ、甘くないし……」

「じゃあ、これは?」

パンに少しだけ蜂蜜を垂らしたものをすす

めてみる。

「むぐっ……もぐもぐ……」

「焦るなよ。……ほら、ジュースだ」

ミアナはジュースをセヴェルから受け取る

とパンと一緒にごくんと飲み込み、少しの

後にぷはっと息を吸った。

そしてミアナはまたパンとジュースを一緒

に胃の中に流し込む。のどに詰まらせない

ようにジュースはたっぷりと飲んでいた。

「まずはご飯とジュースを一緒に出して慣

れさせましょうか」

「明日も病院へ行きます?」

「そうだなぁ、重病患者はほとんど治した

からその人たちと中くらいの患者さん達か

なぁ」

「そうだね……ってあれ?」

「ミアナちゃん寝てるわね」

ミアナはすぅすぅと寝息をたてていた。

「じゃ、俺が運ぶぜ。……よ……っと」

セヴェルはミアナをおんぶする。ミアナは

寝ているので想像以上に重かった。

「……ん、甘い飴たくさん……むにゃ」

「こいつ夢の中まで菓子だらけだな」

セヴェルがぼやく。

「まぁいいじゃないですか、菓子くらい」

「ま、今に始まったことじゃないけどな。

俺達と食べ物は深いつながりみたいなもの

だし」

「セヴェル君は食べた後運動をしているん

でしたっけ?」

「そうだぜ。身体が重くてまともに動けな

いんじゃ困るしな」

「それもそうですね。……僕も運動しよう

かなぁ」

「勝手にしろよ。俺は自分でやる」

「そういえば魔法をほとんど使っていませ

んね、……うーん。ミアナちゃんの用事が

終わってから魔法の練習にしましょう」

「ん……ミアナ、次も頑張る……」

ミアナの寝言が小さく聞こえてきた……。

その寝言を聞くとみんなで頑張ろうと思う

のだった。

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