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第10章

ルシェット達は洋服屋の前を通りかか

ったとき、中から声が聞こえた。

「ああ、これも足りないわ。この糸も

ボタンも足りない」

「どうかしたのか?」

「ああ、洋服に使う材料が足りないの」

「その糸が魔力を秘めているとか?」

「半分正解よ。例えばこのリボン。魔

物を寄せ付けない特殊な素材でできて

いるの」

「へぇー。これなら髪を縛るときに使

えば魔物に遭いにくくなるんですね」

「で、材料はどこにあるんだ?」

「色々あるけど、布に鱗粉がくっつく

のが多いわね」

「なら、その蝶を捕まえてくればいい

のか?」

「いえ、違うわ。蝶はペットとして飼

ってるわ」

「ええっと……これか?」

セヴェルはバックパックの中から何か

を取り出した。

「あっ、それは……」

前回冒険していた時に使った余りのゼ

リーだった。

「これで、蝶の餌は問題ないわね」

「まぁ、そろそろ買いに行こうと思っ

てたけど、ちょうどいいわ」

「ありがとう。でもちょっと困ってい

ることがあって……」

「なんですか?」

「うちの屋根裏部屋で子猫が落ちてき

て、その子が蝶を捕まえようとして困

っているの。このままじゃ売り物の衣

類に悪さされたらどうしましょう」

「……分かった。子猫ってことはまだ

小さいんだよな?屋根裏に戻してくれ

ばいいんだろ?」

「ええ、よろしくね」


「よっと……。ここか?」

子猫はミィミィないていたが、母猫を

見つけるとよちよち歩きで向かってい

った。


「行ったみたいだな」

「子猫、可愛かったな」

「では、僕たちはこれで失礼します」

「ありがとう。御用の時はいつでも言

ってちょうだい」


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