序章
※この小説は、漫画のプロットとして書き始めたものなので、詳細な描写を省いています。
具体的ではないですが、性描写があります。
苦手な方はご遠慮下さい。
あるT県の最南端に位置する小さな町に、その屋敷はある。
屋敷といえる程、豪勢なつくりではなく、閑静な田舎に相応しい質素なつくりで、だだひっそりとそこに佇んでいた。
そこに、ぼくは住んでいた。
あ、そうそう。
これから、ぼくに起こったさまざまな出来事を書き記すつもりだけれど、それを読んでも、決して他言してはいけないよ。
この文章を読んでくれる人を特別にしたいからね。
しかし、文章と言っても、実際に筆を採って書いているわけではないんだ。
ここに記述することの全ては、ぼくの心の声なんだ。
このような方法をとったのは、後述で明らかになっていくことだから、今は僕の拙い文章(文章かい?)を読み進めて頂きたい。
ぼくは今、最高に良い気分なんだ。
分かるかな?この気持ち。
ほんと、こんな世の中でも、素晴らしい愛はあるものだね。
皆に、この愛の素晴らしさをより良く解ってもらう為に、ぼくが屋敷に居た5年間について話すことにするよ。