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私はこうして、評価欲しい病を克服しました

評価欲しい病に罹ってしまった。

苦しい。

 ああ、欲しい。欲しくて欲しくて仕方がない。

 評価がっ! ブクマがっ!

 こんなにも苦しいのなら、こんなにも悲しいのなら、ブクマなどいらぬっ! 評価などいらぬっ!

 いえ、嘘ですめっちゃ欲しいです。


 ほんの一時だけど、日間ランキングに載って、落ちた後のことである。

 テンション上がって、割と時間も作りやすかったので、投稿ペースは上がっていた。

 まあ、それでも週二回が限界で、トップを走る人達とは競争にならなかったのだけど。


 しかし、自分はふと気付く。気付いてしまった。

 PVは増えていく、しかし評価はまるで増えない? あれ?

 むしろ、ブクマは減る。え? よりによって自分の中でも傑作なエピソードの投稿で!?

 女性キャラが何だか、玉の輿シンデレラストーリーっぽくなったところが、嫉妬や反感を!?

 読者様達が評価してくれた拙作のブクマが剥がされた。何故だ?


悪魔「つまらないからさ」

 ぐはっ!?


 脳内悪魔のツッコミに悶絶する。


悪魔「くっくっくっ? 評価が欲しいか?」

 欲しいなあ。

悪魔「いい方法がある」

 どんな?

悪魔「相互クラスタっていうんだけどね?」

 名前は聞いたことあるけどさあ。でもそれ、やっちゃダメって。

悪魔「なーに甘いこと言ってんだよ? そんなこったから、お前はいつまでも底辺なんだよ。みんなやってるよ?」

 い、いやいや? そんな訳あるはずが。


天使「お待ちなさい!」

 あ。脳内天使。

天使「相互クラスタ何か止めなさい!」

 う、ぐぐぐ。しかし、誘惑が。はあはあ。

天使「あんた、そもそもそんなこと出来ないでしょ! 面倒臭がり屋なんだからっ!」

 え?

天使「相互クラスタやるのも大変なのよ? 不正用のアカウント作ってバレないように管理して、アリバイ作ってとか、やれる?」

 無理。

天使「そういう知り合い作って頼むとかも出来ないでしょっ! あなた、コミュニケーション能力皆無何だから」

 こっちからも悶絶級のツッコミが。泣きたい。

天使「それに、無駄に頑固者なんだから、絶対面白いと思ったものにしか評価つけられないでしょうが?」

 あ、はい。

天使「でもって、小心者だし不正とかやる度胸も無いでしょ?」

 無いなあ。

天使「自分の身の丈というものを弁えなさい? いい?」

 あれ? なんで自分、悪魔の囁きより心が抉られてるんだろ?


 ともあれ、いかんなあ。評価欲しい病だなあこれ。

 依存症的な思考に陥ってる。

 評価に思考が左右されるっていうのはなあ。

 なろうのあるエッセイで、ブクマが剥がされたときにぶちギレた心情を書いているのを見かけたときは、正直引いたけど、今はその気持ち凄くよく分かるわあ。


 ふと、以前にブクマしておいたエッセイを読み返してみた。

 心が折れそうになったときのため、ブクマしている。

 心が折れそうになったときは、それまで評価してくれた人や、それまでの歩みを思い出せみたいなことが書いてある。


 自分は、何のためにこれを書き始めたんだっけ?

 最初から綿密なプロットや設定を考えてしまい、挙げ句字数を募集要綱に納められない悪癖に悩んでいて。

 そんなこんなで、書けなくなってしまっていて。

でも、面白い話を作る人の作品を見たり、長編小説の書き方とかの記事を見て。あまり先まで考えずに目先の問題を片付けていけば、自然と物語になると知って。

 それを試してみたいというのが、切っ掛けなんだよなあ。評価度外視で。


 それが、評価の虜とか、笑えるよなあ。

 そりゃあ、されないよりは、してもらえる方が凄く嬉しいけど。


 相互クラスタは、やっぱりやれないよなあ。

 天使のツッコミもそうだけど、これまで読んでくれた人達を裏切れない。第一、自分が何よりもこの物語を愛しているし、完結まで見てみたい。不正で消されるリスクなんて、この作品には負わせてたまるか。


 なんだ。自分っていう読者の需要だけは、まだ失われていないじゃないか。確かに感じられるじゃないか。

 なら、まだまだ戦える。最初の、ブクマ無しの頃に比べたらよっぽど恵まれているじゃないか。


 評価欲しい病は、多分もう治らない。

 けれど、基準の大部分を自分へと取り戻せた気がする。

 それだけで、苦しみは大分楽になった。

 これからも、書いていこう。この物語の結末を最後まで見届けたいから。

とまあ、何だかんだで評価欲しい病の症状は大分緩和されました。

でも、やっぱり評価や感想はあると嬉しい。

なので、自分も評価や感想は細々ながらもやるのです。

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