プロローグ
8月の終わり夏休みが終わる2日前朝4時のまだ涼しい時間帯、茨木宗二は誰も居ない道場で木刀を振っていた。
ただひたすらに風を切る音が鳴る。
ー鋭く、疾くー
「ッッ!?」
静かだか冷たい殺意をいきなり背後に感じ勢いよく振り返えった。
「やあ。早起きとは感心だね〜こんないいコを殺すなんて世知辛い世界になったもんだ」
そこには真っ黒なローブをきたナニカが立っていた。
「お前何者だ? そこまで殺意抱かせるような行いした覚えがないだが...家まちがえてないか?」
汗を拭いつつ、宗二は言った。
するとナニカは不気味に笑いながら言う。
「こんだけ殺意と死の匂い感じとってるのに"死なない"のはサイコーだよ"宗二くん"気に入ったよ。」と言ってナニカは指をならした。
途端、宗二の意識は闇に沈んでいった....
______「君に"死"はもとからなかったってコトだね。まったくどの"超越者"の造り物なんだか」__
〜〜〜〜〜〜〜〜
___「ここはどこだ?」
宗二が目を覚ますと真っ白な空間に立っていた。
そして目の前には真っ白な椅子に綺麗な女性が座っている。
....真っ白な世界には似合わない気の強そうな女性が...
「やっと戻ったか。17年も休暇くれてやったんだからもう充分休んだろ。さあ"試験"を始めるぞ。今の名前は宗二だったか?じゃあ宗二でいいな。じゃあ-----」
勝手に話を進めていく女の人を慌てて止める。
「ちょっと待った!なにが?試験!?そんな覚えないんだが...」
(まじでどうなってるんだ?意味わからん。)
「ああそうか。転生の時、記憶を持って行かなかったんだな。でもわざわざ今までの記憶呼び覚ますのめんどうだしな...ここで説明するか」
そう言ってなにやら説明しだいした。
(てか今、めんどうって言わなかかったか?)
______
とりあえず聞いたとこによると
・自分の魂は色々な世界で輪廻転生をした強い魂
・そして自分は転生を経て"死"乗り越え資格を得た
・資格とは超越者になる権利であり、超越者は神でも人でもなく故に全ての"世界"を繋ぐ者
・超越者は4人いてそれぞれ1人づつ後継者がいる
ということらしい。
「で、試験ってなにをするんだ?」
とりあえず自分どんな輪廻転生をしてきたか知りたいと思ったので宗二は後継者になろうと決めた。
「試験内容は"最果ての世界"で他の3人の後継者に会えばいい。」
「そんだけ!?もっとこう魔王倒せとか邪神倒せとか世界をしはせよとかじゃなくて?」
「まあ、行けばわかるし3人に会えば"世界"がどのようなものなのか理解できるだろうよ」
そう言って超越者の女性は真っ白い刀を俺に渡した。
「宗二、これは餞別だ。お前が行く世界は最果てだ。不完全で不安定、故に最も完成し調和している。そこでの成長を私は期待しているぞ。」
そう言って凛々しく笑いながら俺を抱きしめ、また視界が真っ暗になった。