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勇者たちの鎮魂歌  作者: 砂場遊美
第2章コロッセオ編
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ヨハンVSアドルフ2

地面が大きく揺れる。

舗装された地面は音を立てながらひび割れ、やがて地面からは黒いオーラが柱状にあちこちから噴き出た。


どこから黒いのが出てくるのか予測できない…!

ならばっ…!

地面ごと吹き飛ばすのみー



バルムンクを構えやや下方向に衝撃波を飛ばそうとしたその矢先ー

アドルフの真下の地面がひび割れ黒いオーラが噴き出る。

アドルフは瞬時にこれを避けたが、黒いのをかわすのに集中し一瞬ヨハンのことを忘れてしまっていた。


気づくと自分の真横にはヨハンが構えていて、黒いオーラを纏った拳で殴りかかって来た。


「しまった!」


ヨハンの攻撃を受け、アドルフは地面に叩きつけられる。

攻撃は左手で防いだが、左手には黒いオーラが纏わり付いていた。


アドルフはすぐさま立ち上がり、ヨハンに対峙した。

肩で息を切らし相手と周囲の状況を確認する。


ヨハンは無傷、こちらは攻撃を避けるしか方法がない。しかも攻撃を既に2回受け、左手と右脇腹に黒いのがまとわりついている。

今のところ影響はないがいつ何があるかわからない以上危険だ。


それにあいつに近寄ることができない。これでは有効打が与えられずこちらが消耗する。確かに傷はないが体力の面で考えるといずれ限界は来る。


だがあいつはどうだ?

オーラを飛ばし、ひたすら遠距離から攻撃を行い、隙ができたら近づいて近距離から強襲。

体力もあまり使っていない。

だが、あれだけ黒いのに頼り切りでは、あちらは魔力切れが起こると考えるのが妥当だ。


今のところあちらに疲れている様子は見れない。

つまり魔力切れを狙っているようでは先にこちらが倒れてしまう可能性が高い。

ということはー


アドルフは懐からボールのような物を取り出し、ヨハンめがけて投げた。

ボールは周囲一帯を照らすかのように光だし、あまりの眩しさに何も見えなくなった。

閃光弾である。


アドルフは閃光弾で敵の目が眩んでいる隙に逃げ出そうとした。

彼から距離を取り、閃光が収まった後彼の方を見て驚いた。

閃光弾が消えた後、ヨハンは目が眩んだのか、その場から動けずにいる。



黒いのが消えている…⁉︎

自分の左手と右脇腹を見る。

自分に付いていたのも消えていた。


アドルフはこここそが好機だと感じた。

バルムンクを握りしめ、ヨハンめがけて突撃する。あの黒い修羅に一撃を叩き込む。その思いだけでアドルフは猛進したのだ。




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