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~プロローグ~
~プロローグ~
君と僕の距離。
おおよそ100メートル。
たった、それだけの距離。
強靭な僕の両の足があれば、縮めることなど造作もないこと。
さぁ、いざ行かん!
君のもとへ、いざ行かん!!
残り90メートル。
残り80メートル。
残り70メートル。
よし、順調だ。
このまま君との距離をゼロにしてしまおう。
そして、君に好きだと言おう! 抱きしめよう!
そう思った刹那、いぢ悪な春一番が吹いた。
「きゃ!」
君のスカートがはためく。
それはもう、いやらしく。
「はうっ!」
僕の股間に、テントが張った。
こんなんじゃ、君に近づけない。
今日はここまで。
君まで残り70メートル。
君との距離がゼロになる、その日まで、僕は絶対あきらめない!