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うなぎ後日談

 さとう大根の視察から無事帰って来ました。

 お父さんと叔父様は、満足そうです。

 どうやら砂糖の量産に道が出来たそうです。

 良かった。良かった。


 帰って来たその日の夕食の時に、お母さんがウナギを食べたいと言い始めました。どうやらお父さんが言った様です。お祖母様と叔母様も乗っかって来ましたので、断る事も出来ず「はい」と答えました。


 翌日、朝食後に市場に行き、ウナギを探しましたが、売っていませんでした。川魚の専門の店を訪ねても扱っていないと言われました。

 一旦、屋敷に帰りお母さんに報告をして、今から取りに行くと言って、外に出て箒に跨ったところで、お母さんに止められてました。

 「セリカ、何処行くの?」

 「ウナギの捕れそうなところです。最悪川の上流ですね」

 「そこまでしなくてもいいわ。ゴメンね無理をさせて、ウナギが手に入ったときでいいから」

 「はい。でもお祖母様達はどうしますか?」

 「私から言うからいいわ。中に入りましょう」

 中に入り、リビングに行きお母さんさんがお祖母様に説明をしたら、お祖母様と叔母様にも「ゴメンね」と言われた。


 自室に帰り、叔父様に渡すレシピを書いていると、お父さんがやって来た。

 「セリカ、済まない。私が言った事でこんな大事になってしまった」

 「別に怒ってはいないですよ。取りに行くのを止められただけですから」

 「何で行こうとしたのかな?」

 「箒で、飛んで行こうとしましたよ、人数分を取るのは時間がかかるので。全部で22匹は必要ですから」

 「なんでそんなに必要なんだ」

 「1人1匹ですが。半身だと物足りないので」

 「そうか、済まない」そう言って退室した。

 「なんだったのでしょうか。まぁいいや。

 明日もう一度、専門の業者に頼んでみるかな」

 またレシピを書き始めた。

 泥吐きさせたのを使う事や、捌き方、ヌメリの取り方、串の打ち方、焼き方(蒸しの有無)、調味料タレの使い方等を書いた。う巻きと肝吸いも。

 2家分は大変だからコピー魔法でも作ろうかな?


 翌日、叔父様にレシピを渡し、スバル家は帰って行った。

 見送りした後は、専門業者のところに向かった。


 帰って来た日のキッチンでは。

 「戻りました」

 シンディーが、キッチンに入って行った。

 「おかえり、どうだった?」

 ユーナが言った。

 「新作は1品で、ウナギです」

 「ウナギ? 王都のスープに入っている、あのヌメヌメしたやつか?」

 「そうです、ちゃんと処理してました」

 「あれは簡単には出来ないだろう?」

 「割と簡単にやってました。最後は力仕事でしたが」

 「そうか。そのうちレシピを持って来るだろう」

2日後

 「ユーナさん、いいですか?」

 「いいぞ」

 「うなぎのレシピを持って来た」

 ユーナにレシピを渡す。

 「どれどれ」

          ・

          ・

 「こりゃぁ手間がかかるなぁ」

 「でも、それだけの価値があるよ」

 「そうか、楽しみだな。いつやるんだ」

 「今日、川魚の専門業者に頼んできたから数日後かな。18匹頼んで来た。それと追加のレシピを2品」

 シンディーさんを呼んで、作り方の共有をしました。


 数日後、うなぎが届き、作る事になりました。

 捌くのを見本で見せて、残りを2人にやってもらいます。骨と肝は別にしといてもらいます。

           ・

           ・

 これから焼いていきます。外に作った焼き台にうなぎを置いていきます。

           ・

 タレをつけて焼いていると、両親、お姉ちゃん、パレットさん、メイド全員が来ました。匂いに誘われて来た様です。

 味見と言われましたが、焼けていないので昼食迄待ってもらいます。

 解散してもらい、私は焼けた一串持ってキッチンに行き、う巻きと肝吸いを作ります。

            ・

            ・

 作り終わりました。お皿にご飯を盛り、ウナギをのせて、タレをかける。う巻きは1人2切れずつ、肝吸いも一緒に出します。

           

 昼食が始まりました。

 お母さんはビックリした顔をしています。

 ヌメリの事を聞いて来ます。この夫婦はヌメリが好きなのでしょうか? 

 お姉ちゃんは相変わらず、黙って食べています。早いけど。

 パレットさんは、ニコニコして食べています。

 「セリカ、ありがとう。美味しかったわ」

 お母さんから、お褒めのお言葉をいただきました。

 メイドさんだーズも喜んでいました。もちろんユーナさんも喜んでいましたが、暫くやりたくないと言っていました。

 皆喜んでくれて良かった。


 スバル家では、レックスが料理長にレシピを渡したのですが、全然出てくる気配がありません。

 料理長に聞けば、扱っているところがわからないと言い、探してもいないと言った。

 父上のところに行き、料理長をどうにかしないといけないことを言うと、好きにしてくれと言うので、解雇する事にして、一旦副料理長で纏めてもらう事にした。新しい料理人を探さないと。

 

 

 


 

 

ご覧いただきありがとうございます。

誤字報告、感想ありがとうございます。

累計70万PVを超えました。読んでいただいた皆様に感謝を致します。ありがとうございます。

最近、皇女様とシフォンの人気があるみたいです。応援ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
この頃お父さんも辺境伯様化してきていますね。セリカちゃんの留学?(親離れ?)が早くなりそう。
パレットさん推しです。 シャンプーとかの錬金でいっぱい活躍できないかなぁと楽しみです。 鰻いっぱい食べて家族全員元気いっぱいになりそうですね。お米足りるのか心配です。
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