さとう作りの相談
ついに、寒天を使ったゼリーのお店が出来ました。
カゼットさんの友人の店を商会に入れたと言ってました。
町に甘味処のオープンです。
オープンするにあたってメニューを考えてくれと言われて数品作りました。
そのおかげで、泣く泣く米と小豆、大豆を売る羽目になりました。私のバカ。
(米が籾着きで30kg、小豆が25kg、大豆10kg)
米は上新粉にしてお団子用に、小豆は餡子、大豆はきな粉用です。
普通に売るとすぐに無くなるので、限定品にするそうです。
お祭りで屋台でやった売り物はこの店で出す事になったので、お祭りではもうやらないよ。多分。
クオンさんがフソウ国で注文したのは、次の便になるので、1月半後の到着予定です。
オープン当日は、とんでもない行列になっていた。
噂を聞きつけた近隣の料理人も来ていたそうです。
後は頑張ってね。カゼットさん。
手荒れ防止のクリームも販売になりました。錬金術師の人数が少ないので、ホーデン領とスバル領での販売になりました。その時も行列が出来ていたとか。
2日前に、お父さんから先触れがあり、今日帰って来ます。ルバス家も一緒で、4人だそうです。
お父さんとお母さんが乗ってくる馬車が、玄関の前で止まり、降りて来ました。
「お帰りなさい」
と言って2人に抱きついた。コロナお姉ちゃんも私の真似をして、抱きついた。
「2人共、いい子にしてたか?」
「はい」と、コロナお姉ちゃんが言った。
「私は、いつでもいい子ですよ」と、言った時。
スバル家の馬車がすぐ後ろに着いた。
最初にステラお姉ちゃんが降りて来て、次に男の人が降りて来たのが、伯父様の様だ。
叔母様、お祖母様が降りて来て、屋敷に入った。
◆
リビングで、伯父様に挨拶をした。
その後執務室に移動して、伯父様とお父さん、私で話をする事になった。
「セリカ、砂糖は出来たのかい?」
お父さんが質問してきた。
「出来てますよ。クオンさんにも見てもらいました」
「それで、材料は何処で手に入れたのかな?」
「市場です。以前、土手の工事をしたところから、少し上に行ったところで、さとう大根の名前で栽培しているそうです。種は売っていませんでした」
「家の領内にあったのか。都合が良いかもしれない」
「それで、出来た物を見せて欲しい」
「わかりました。取って来ます」
キッチンへと、取りに行く。
◆
砂糖を持って執務室に戻り、2人に見せる。
「摘んで舐めて良いですよ。それと砂糖を作るレシピです」
お父さんに渡す。
お父さんは、ざっと見てから、叔父様に渡す。
叔父様は、真剣に見ている。
叔父様から質問があった。
「これだと、薪代がかかりそうだが?」
「魔導具のコンロを使うか、専用の魔導具を作れば問題無いので、それで減価償却すればいいのでは?」
「減価償却 、そう言う事か!」
「義兄上、どう言う事ですか?」
「説明が難しいな。セリカ、後で説明してやってくれ」
「いきなり丸投げですか? まぁ良いですけど。
お父さん、後で説明します」
「コンロと言うのはあるのか?」
「ありますよ。キッチンで耐久試験中ですけど」
「見せてもらえないか?」
◆
3人でキッチンに行き、コンロを見せ、簡単に説明した。叔父様は、細部迄良く見て、ユーナさんに使い心地等を聞いていた。
「邪魔して悪かった」
執務室に戻った。
◆
「あれは、1台幾らだ?」
お父さんが見積もりを探して見せた。
叔父様は、見積もりを見て、計算をしていた。
「6、7年でペイ出来るかな。その後5、6年動いてくれれば良いな。でも製品寿命がわからないな」
叔父様は1人で納得してる。
「セリカ、どう言う事だ?」お父さんが言った。
「後で説明します」
「セリカ、やるとすれば魔導具でやろう。原価が抑えられる」
「はぁ、味のほうも確認して欲しいのですが?」
「そうだった。悪い悪い」
叔父様は、摘んで口に入れた。
「砂糖だな。色が付いてるから差別化出来るかもしれない」
「砂糖ですね。此処から白く出来るのかい?」
お父さんが言って来た。
「出来ない事もないですけど、非常に面倒くさいです。出来ればやりたくないです」
「魔法でも面倒くさいのか?」
「自分でやってみればわかりますよ。
お父さん、お願いします」
「えっ!」
「ダイナの負けだな。簡単に魔法でとか言わない方がいいぞ」
「すまない」
「良いですよ。本気で言った訳でもないので」
「明日から、さとう大根の畑を見に行かないか」
「義兄上、突然ですね」
畑を見に行く事が、急に決まりました。
◆
夕食の支度をしていたコックさんズは、話をしていた。
「調味料を作ったのですか? お嬢様がその様な事を言ってましたが」
「この瓶に入っている、ケチャップとウスターソースの2品。美味しかったぞ」
「作るところをみたかったです」
「ケチャップは割と簡単だけど、ウスターソースは材料が多くてな。レシピ見ればわかるけど醤油や香辛料迄使うんだよ」
「そうなんですね。それで今日の夕食は何ですか?」
「オムライスとエビチリ、オニオンスープ、サラダ」
「新作2品ですね」
ユーナが作り方を教えて行く。
「えっ! 炒めたご飯を玉子で巻いていくのですか?」
「そう、お嬢が器用に巻いて行くんだ。
最後はオムレツみたいになってる。
私もやっと出来る様になったよ。1回見せるから」
「はい」
夕食を作り始めた
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