表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/110

髪留めの試作をしよう

 おはようございます。本日は服屋の店主さんと髪留めの打ち合わせ日です。朝食も食べ終わりましたので、シュシュとお団子カバーを作ります。

 「ルーナさん。布の端切れとかあるかな」

 「あると思いますよ」

 「少し分けてくれるかなぁ? 裁縫道具も借りたい」

 「メイドの休憩室に両方ありますから、お部屋に持って行きますね」

 「私が休憩室の方に行くよ。自室からすぐに道具を持ってくるよ」

 「先に休憩室に行ってますね」

 一旦、自室に戻り髪ゴム、ペン、定規、打ち合わせの資料と絵を持って休憩室に行きました。

 「お待たせー」

 「セリカお嬢様、布はここに。裁縫道具はこちらに入っています」

 「ありがとう。しばらく借りるね。それで、サツキさんに後で来るように言っておいてくれるかな」

 「わかりました。それで何を作られるのですか?」

 「髪留め用の小物だよ。昨日の夕食の後、サツキさんが着けていたでしょ」

 「あぁ、見ました。私も欲しいです」

 「昨日のはただ布をかぶせて髪ゴムで留めていただけだよ。それを一体化させた物をこれから作るんだよ。サンプル用を作るから、暫く部屋を借りるね。休憩のときは入って来ていいから」

 「わかりました。それでは失礼いたしますね。」

 ルーナさんが、部屋から出て行った。

 私は作業を開始した。まずは、シュシュから作りましょう。

 「えーっと、布はこれだから」ゴソゴソと箱の中の柄の付いた布を、探して行きます。

 「ヨシ! この赤の花柄と青の花柄にしよう」

 布を選び、形を決め裁断して髪ゴムを仕込みながら縫い始めた。


暫くして、サツキさんが入って来た。

 「セリカお嬢様、遅くなってすみません」

 「忙しいのにゴメンね。今髪留めを作っているの。それで2つできたから、ちょっと着けてみていいかな」

 サツキさんを椅子に座らせ、青いシュシュをお団子に着けた。

 「これで、どうかな」

 丁度、姿見の鏡があるので確認させた。

「お嬢様、可愛いです。これください」

 「駄目だよ。これサンプル用に作ったんだから」

 「えー」

 「今から、お団子カバーを作るから、チョットこっちに来て」

 サツキさんを椅子に座らせ、シュシュを取った。

そして、お団子に被せる様にして、髪ゴムで固定した。そしてカットする位置にペンで線を引いていく。もう一つは、飾り付きにしよう。

 「サツキさん、もういいよ。ありがとう。仕事に戻って」

 「お嬢様、少し借りても良いですか。これつけたら気分良く仕事出来そうです」圧がすごい。

「しょうがないなー。お昼迄だったらいいよ」

 「ありがとうございます」と言って、鏡の前で着け始めた。

 「それでは、お昼迄お借りします」スキップしながら出て行った。

 「さて、お団子用を作るか」また作り始めた。

 途中で、サラさん、ルーナさん、ユーナさんが休憩室に入って来たが、声をかけづらかったのか、静かに休憩していた。

 暫く布を縫っていて、もうチョットで終わりそうな時に、カリーナお姉ちゃんが突入してきた。

 「セリカ、私にも頂戴」うわ、びっくりした。

 「えっ、どうしたのカリーナお姉ちゃん」

 「サツキが可愛い髪飾りを着けていたから、聞いたらセリカが作っているって言ったから」

 「あぁ、店主に渡すサンプルだよ。サツキさんにはお昼迄貸してるの」

 「私にも、貸して。お昼に返すから」

 「いいよ。はいこれ。自分の好きな様にしてみて」お姉ちゃんに、赤いシュシュを渡した。

 「ありがとう。チョット借りるね」慌ただしく出て行った。私はまた作り始めた。

        

 「できたー」お団子用も出来た。これで打ち合わせが出来るぞ。集中しすぎて何時間経ったのかわからなかった。

 そしたら、サツキさんがやってきて

 「セリカお嬢様、昼食の時間ですよ。それと、これありがとうございます。気分良く仕事が出来ました」

「じゃあ、今度はこれを着けて見て」白いお団子カバーを渡した。チョットした飾りが付いたタイプです。

「着けて違和感とか無い?」

 「これも可愛いです。少しだけでも着けていて良いですか」

 「お昼の間だけだったらいいよ」

 「ありがとうございます。」片付けをしてから、サツキさんと一緒にダイニングに向かった。


 ダイニングに入ると、私が最後だった。

 「遅れて、ごめんなさい」

 「大丈夫だよ。皆来たばかりだから。それでサンプルは出来たのかい」とお父さん

 「はい、できました。一つはカリーナお姉ちゃんに、もう一つはサツキさんに貸しています」

 「カリーナ着けているのが、そうなのかい」

 「そうです。どうですか、可愛いでしょう」カリーナお姉ちゃん、ドヤ顔だよ。

 「すごく可愛いわね。似合ってるわよ」とお母さん。

 「あれ、私の分は?」コロナお姉ちゃん

 「お昼迄、貸してるだけだよ。サンプル用だから」

 「んー わかった」チョット不服そうだ。

 「それと、サツキさんチョット来て」

 「はい」サツキさんが、こっちに来た。

 「今サツキさんには、お団子を全体に包む様な形の物を着けて貰っています。チョット後ろを向いて下さい」

 「はい」サツキさんは、クルンっと半回転した。

 「あっ、そっちも可愛い」とカリーナお姉ちゃん

 「サツキさん戻っていいよ」サツキさんは、戻って行った。

 「この感じのを、色違いで2つずつ作りました」

 「ご苦労だったね。じゃあ服屋の店主には、サンプル品と絵を渡すので良いのかい?」

 「そうですね。絵の方は説明が必要です。それと、今カリーナお姉ちゃんとサツキさんが着けて貰っているので、このまま店主さんに見てもらうのはどうですか?その方がイメージが湧きやすいと思います」

 「そうだね。カリーナ、サツキは、打ち合わせに出て欲しい。いいね」

 「「はい」」二人は、返事をした。

 「では、お昼にしよう」

 やっとお昼ご飯になりました。

 

 


 

 


         





 

 

 

 


御覧いただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ