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錬金釜

 魔導具はリンダさん待ち。

 海藻関係はギルドに提出したので登録待ち。

 

 今は、お父さんの執務室にいます。

 キックボードの事を話しています。安全に使える様に、ルール作りや講習があった方がいいとか話合いました。


 「研究室に顔を出してみるかな」

 執務室を出て、研究室へ

 「こんにちは、パレットさんいますか?」

 「はい」

 「少し落ち着いたので、こちらに来ました」

 「皇女様の件から忙しかった様ですから」

 「この国で1番忙しい幼児かも?」

 「面白い事を言いますね」

 パレットさんが笑いながら言った。

 「それで、進展はありましたか?」

 「あまり上手くいってないです」

 「そうですか。今回使えそうな材料を持って来ました。ヤシの実と寒天、お米の糠です」

 「変わった組み合わせですね」

 「ヤシの実は油、寒天は保湿、糠も保湿とか」

 「ヤシの実の油は保存用ですか?」

 「保存用じゃなくて潤滑剤の様なもの」

 「そうですか」

 「話は変わるのですが、錬金釜は使いましたか?」

 「まだです。最初はセリカさんと一緒の方がいいと思って」

 「パレットさんの材料にこれを混ぜてみましょう」

 「えー。でも面白そう!」

 錬金釜を出して来てから、軽く掃除をして、パレットさんのアロエをはじめとする材料を入れ、私の材料も入れた。オリーブオイルも入れておこう。量は目見当で少量で。

 (上手くクリーム状になればいいけど)

 蓋を閉め、錬金釜に手を置きイメージを固める。

 (製品の状態はクリーム状、効能はヒビ、アカギレを主として、肌の保護を行うもの)

 「錬金」魔法を発動する。

 一瞬、錬金釜が光、カタカタし始めた。


 約5分程で止まったので、蓋を開けて中を見るとクリーム状の物と、四角い固形の物があった。

 (小説だと出来上がったのは入れ物に入って完成なんだけど、もしかして失敗なのか? 鑑定してみよう。先ずは四角い物体から)

 「鑑定」

 ([使わない成分等を固めた物]これは便利だね。クリーム状を見よう。一旦解除してから)

 「鑑定」

 ([ヒビ、アカギレ等の肌荒れの肌を修復、予防、保湿、若干の日焼け予防 保存期間は常温で5日]出来ちゃったよ。でも、何でクリーム状になったのかな?)

 「パレットさん、出来ちゃったよ。鑑定してみて」

 「はい」

 パレットさんが鑑定を始めた。


 (パレットさんが驚いているよ)

 「セリカさん、本当に出来てます。ビックリです」

 「私もビックリだよ。何故クリーム状になったのか

判らない」

 「そっちですか。面白いです。それで錬金釜への条件は何ですか?」

 私は錬金釜への条件を伝えた。呪文で無くイメージを使った事も伝えておく。

 錬金釜からクリーム状の製品を出して、別の容器に入れる。掃除をしてからパレットさんの挑戦です。材料はさっきと同じにする。変えると違いが判らなくなってしまうから。


 パレットが材料を入れて錬金を始めた。

 約5分程経って終了した。製品を確認している。

 「セリカさん、同じ状態になりました」

 「良かった。条件が同じで、違う人がやっても、同じに出来て安定して製品が出来るならいい事だよ」

 「良かった」

 「四角い個体の解析とパッチテストをしようか」

 「パッチテストとは何ですか?」

 「人によって肌に合わない場合があるので、チョットだけ塗って、時間経過で肌の状態を確認する事」

 「そんなやり方があるのですね」

 「テストが3人だと少ないから、サラさん達を呼んで来るよ」

 研究室を出て、渡り廊下を通り屋敷に入る。

 丁度休憩室にいてコックさんズもいたので、話をして承諾を得てから研究室に向かった。

 途中でお母さんに捕まった。

 「あら皆どうしたの?」

 お母さんに、肌用クリームのテストをしてもらう事を言ったら。

 「私も行くわ。面白そうだわ」 と言って付いて来た。

 全員で研究室に行き、説明をしてから二の腕に銀貨程の大きさで塗ってもらった。

 塗る時にお母さんが、

 「そんな小さいのでは判らないからもう少し頂戴」 と、言い出した。何とか宥めたよ。

 塗ってもらった後は仕事に戻ってもらった。

 ただ、お母さんが残っていた。

 「セリカ、他には何を作る予定なの?」

 お母さんの尋問が始まった。

 「お姉ちゃんが寮で使って貰える様にお風呂で使える石鹸や髪を洗う洗剤かな?」

 「化粧品は作らないの?」

 「まだ予定には無いです。先ずは肌を整えるところからやります」

 「ふ~ん、そう言う事を言うのね。この口は」

 お母さんに両方のほっぺをつままれた。

 「お母さん、肌が整ってないと化粧のノリが悪いですよ」

 「それもそうね、いい事言うわね」

 私のほっぺから手を離し、研究室から出て行った。

 「最近、甘味と化粧品に関しては凄くなってきてるよ」

 「その気持ちわかりますよ」

 「サツキさんもそんな事言ってたなぁ」

 少し話をして、四角い物体の鑑定してから片付けをして終わった。

 パレットさんがレポートを書いてくれるそうです。

 錬金釜も使えたし、製品も出来たからOKだったよ。

 そう言えば、錬金術の本を全然読んで無かったから

、夕食後に読もうかな。


 


 


 

 

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