王都の新年③ カリーナの試験
今日は朝から緊張しています。魔法学園の試験の日です。新年の式典があるので、全貴族が集まるこの時期に行います。
試験と言っても、貴族はよっぽど酷い成績でなければ入学出来ます。クラス分けてのために試験をします。
クラスは成績順になっておりABCDの4クラスの予定です。成績優秀がAクラスで定員が16名、Bクラス16名、CとDが20から26名ですが、入学人数によって変わりクラスが増える事もあります。
「さて、準備をしましょう!」
(受験票と筆記用具、実技用の服、剣術試験用の剣だけだよね)
準備も終わり、荷物持って出発です。
「シフォンちゃん、ゴメン遅れた」
「大丈夫ですよ。行きましょう」
馬車に乗り込み、試験会場に行く。
学園に着き受付を済まして筆記試験を受ける教室へ向かう。
候爵家以上の王都関係と北、東は先に実技試験を先にやるそうです。
西と南は、学科試験からです。先に実技試験をやった人達と合わない様に、昼食の食堂や更衣室が分かれています。
途中で、先日会った南の入学希望者と会い、一緒に教室に向かった。
教室に入ると、西の皆さんは揃っているようだった。
受験票番号の席に座り、筆記用具のみを出し待っていると、教官らしき人と不正監視の兵士6名が入って来た。
「只今より学科の試験を行います。歴史・地理、計算、魔法基礎の順番で行います」
その後も今日の予定を言っています。その間に兵士の方が試験問題を配っています。
「それでは、始めて下さい」
合図で試験スタートです。
(歴史と地理は苦手なんだよね。暗記するのに時間がかかるから)
順調に答えを書いていき、全部埋めたのが時間ギリギリだった。
試験問題が回収され休憩になりました。
休憩が終わり計算の試験が始まりました。
(これ、セリカに教わったやり方で出来そう)
計算が終わり魔法基礎が始まった。
(パレットさんに教わっていて良かったよ)
筆記試験が全部終わりました。
「カリーナさん昼食に行きましょう」
「は~い」シフォンちゃんに呼ばれ返事をした。
南の人達と食堂に入ると、セルフサービスになっており各自料理を取って行き、空いている席に座った。
「カリーナさんどうでしたか?」シフォンちゃんが聞いて来た。
「とりあえず全部埋めたよ。魔法はパレットさんに聞いといて良かったよ」
隣から声をかけられた。
「あのぉ、パレットお姉様をご存知ですか?」
「えぇ。家の家庭教師をお願いしてます」
「良かった。行く方が判らないと言われ心配してました。私パレットお姉様の従姉妹なんです。お姉様は元気ですか?」
「元気ですよ。私の妹と一緒にイロイロしていて、昨年の暮れには新しいポーションの登録をしてますよ。今日貴方に会った事は伝えておきますね」
昼食を終えてから更衣室に行き、着替えてから剣を持ち集合場所に行く。
集合場所に行き説明を受けてから、魔法属性と魔力量の検査をして実技試験です。
先ずは、魔法の発動の試験でした。
「20m先の的に当てて下さい。撃つ前にどの様な属性魔法を使用するか申告して下さい」
シフォンちゃんに声をかけられた。
「今回は呪文の方が良いですね。イメージだと後々問題になりそうです」
「そうだよね。呪文でやるよ」
「はい、次」
私の番が来た。
「カリーナ・ホーデン、火魔法でやります」
呪文を唱え発動する。
「ファイヤーボール」
魔法が発動して的に当たる。中心より下に当たった。
シフォンちゃんはウオーターボールで中心に当てていた。
次の剣術の試験はそこそこ出来たと思う。
最後に教官の話を聞き終わりました。
着替えが終わり、校門で南の皆と分かれてからシフォンちゃんと帰りました。
スバル家に戻り、リビングでお茶を飲んでいると明後日に帰ると言われました。
(明日はセリカのお土産を買おう。何がいいかな?)
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