ホーデン領の年末と年越し
早いもので、もう年末です。
今年は忙しかったけど充実して楽しかった。
色々な人達とも出会えた。
最高の1年だったね!!
昨日までは屋敷の掃除や、片付けての大掃除をしました。勿論私も手伝いました。
(魔法を使いまくりです)
今は、キッチンの掃除中です。
「ここが終われば掃除終了だー!!」
◆
無事に終了して昼食中です。
疲れたので、簡単に分厚いホットケーキにしました。それも2段重ねにバター、はちみつ、クレープに使ったクリームをふんだんにのせて食べました。
久し振りだったので、思わずガッツイテしまい、サツキさんに注意されました。
(諸説あるけど薄いのがパンケーキで、厚いのがホットケーキだった様な気がする。
まぁどっちでもいいかな? 美味しければ)
◆
昼食後は5人で話中です。今晩の夕食の食べたい物を聞いています。
「今晩食べたい物はありますか?」
4人が「カレー」と答えました。
レシピを作った翌日にカレーを作ったら全員どハマリしてしまい、3日連続になりました。
「カレーだけだと寂しからエビフライとオークフライも付けようか。唐揚げも付け様かな?」
「お嬢様、エビは無いです」
シンディさんが答えた。
「今から買いに行こうか、まだ市場はやってるよね?」
「まだ大丈夫ですよ」
サツキさんが言った。
全員で行くことになった(馬車で)
◆
市場に到着!!
「お嬢様、目の色が変わってますよ」
「そぉ? お宝を探しに行くぞー」
市場の中に入っていく。歩いていると。
「お嬢ちゃん久し振りだな。いいマグロが入っているぞ。どうだ」
「太いマグロだね! 今日はエビを探しに来たの」
「エビかー。確か貝屋の向こう側だったはずだ」
「ありがとう。今度買いに来るよ」
また歩き始め貝屋まで来ると。
「お嬢様、久し振りだね。今日はなんだい?」
「今日はエビを買いに来たの」
「エビはこの先だよ。そうそう今晩楽しみにしているよ」
「ほんとにー? じゃぁ頑張んないと。ありがとう」
「セリカさん何かやるのですか?」
パレットさんが聞いて来た。
「うん。音と光の祭典をやるの。帰ってから話すよ」
エビ屋に来ました。
「いらっしゃい」
「大きめのエビが欲しいのですけど」
「大きいのは今だったらこれかな」
「おぉ! 大きいね!」
(これだったら1人1本でいいね)
「これ5匹下さい」
「5匹ね。ありがとう。もしかして噂の3女様ですか?」
「そうですよ」
「エビフライができてから、結構数が出る様になったのです。ありがとうございます」
「いえいえ、自分の食べたい物を作っただけですから」
お金を渡して商品を受け取り馬車へと向かった。
「あのエビ屋は種類が多かったね。色々とできそうだよ」
「そんなに料理の数があるのですか?」シンディーさんが聞いて来た。
「あるよ。揚げ方を変えたり、煮込んだり、サラダにしてもいいよね。
カレーも小さいエビとイカ、アサリやホタテを使ってシーフードにしてもいいね。
組み合わせは色々だから。
今は調味料が足りないから出来ないけど」
「フソウ国から買ってまだ足りないのですか?」
「あと最低2つかな?」
「それは何ですか?」
「トマトの味を最も濃くした物と、数種の野菜から出来るソースだね。
トマトの方は頼んである魔導具が出来てから作るつもり」
「魔導具も頼んでいるのですか?」
「4種類位頼んだはず」
「どの様な魔導具か気になります」
「楽しみに待ってて」
馬車の待機場所に着き、乗り込んで屋敷に帰りました。
帰ってからは今晩の事を説明して、夕食の準備を始めます。さて始めますか! ご飯も炊かないと!
◆
夕食が出来ました。カレーの上にオークフライとエビフライをのせ、サラダとオニオンスープです。
唐揚げは止めて、オークフライを少し大きくしました。
カレーの具は玉ねぎと人参のみじん切りのみにしました。
それでは食べましょう。
「エビフライがあると豪華に見えてしまう。
何でだろう、不思議だ」
「フライとカレーが合います。美味しいです」
パレットさんもニコニコしながら食べてる。他の3人も幸せそうな顔をして食べている。
気持ち良く年を越せそうだ。
夕食の後は仮眠を取ります。まだ子供なので夜更かしが出来ません。
年明けの1時間前位に起こしてもらいます。
不思議な事にこの世界には時計があったのです。
今更ですが。昔に転生者がいたのかな?
ただ教会にしかないんだよね。
屋敷から教会の外壁に付いてる時計が見えるから、だいたいの時間がわかります。
年越しとかの特別な時はライトアップをして鐘を鳴らします。
「お嬢様時間です。起きて下さい」
「ん。起きた。サツキさんありがとう」
目を擦りながら起きた。
起きてから着替えて外に出た。
「あんまり寒くないね」
箒にまたがり屋敷の1番高い所にいく。
着いたらその場所に仰向けで寝転ぶ。
何をやるかと言うと、年明けの鐘が鳴ったら光魔法で花火を上げます。勿論音も出しますよ。
年越しに花火を上げたくなり役所と商業ギルドに相談をしたら「ぜひやって下さい」と言われました。
宣伝とかは、役所とギルドにお任せです。
「そろそろですかね?」
鐘が鳴りました。両手を上に上げて300発の花火の発射です。イメージを固めて、
「花火魔法の発射」
ヒューーーーーードン。先ず1発上げました。そこからは連続で上げます。
大小の丸く開く物やススキみたいになるもの、消えたあとにキラキラするもの、ハートやニコニコ笑顔のマーク等を入れて上げました。
最後の「今年もよろしく」と、文字が出るのを上げました。
◆
町では、鐘が鳴り始めた時
ヒューーーーーードンと音が鳴り始めた。
町の皆が領主邸方向の夜空を見上げていた。
「空に何か上がってるぞ。凄く綺麗だ」
「噂の3女様が言っていたのがこれね」
「いい年になりそうだ」
「毎年やって欲しいな」
町でも大好評でした。
打ち上げが終わり下に降りると、皆が集まってきました。
「セリカさん、凄く綺麗でした。感動しました」
パレットさんが言ってきました。
他の人達も同じ様に言ってきました。
今年はいい年になりそうだ。
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