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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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お客様? が来た

 本日、皇女様より連絡があり移動の日程が決まりました。

 明後日の朝から作業です。

 集中を切らさないようにしないと。


「セリカお嬢様、お客様です」

 サツキさんが来た。

「お客様?」

「王城の魔法室の方です」

「あーあれか。応接室に通しといて」

 応接室に行くと2人の男女がいた。

「ホーデン領主の3女のセリカです」

 挨拶をした。

「王城の魔法室から来た、サンク・ノールです。

 候爵家3女です」

「同じく魔法室から来た、ヴィータ・ペオルです。

 伯爵家3男です」

「挨拶ありがとうございます。

 それで魔法室の人は何をしに来たのですか?」

「王室より本当に移動したのか確認してこいと言われました」

 女性の方が言った。

「そうですか、予定だけ言っておきますね。

 明後日の朝より船を移動します。

 その後は各種点検をして数日後に出港となります。

 何かありますか?」

「どの様な魔法を使うのでしょうか?」

 男性方が言ってきた。

「それは後にしましょう。この船は他の大陸のフソウ・ヒシミツ連合皇国と言う国の船です。

 暴風雨の時に流され、うちの浜辺に座礁して、それを領主の判断で助けました。

 命が最優先ですから。

 ちゃんと帰っていただくため、点検修理するのに移動しました。

 地上での作業が終わったので海に戻します。

 ここからが重要ですから良く聞いて下さい。

 この船の持ち主は、フソウ国のミラージュ皇女殿下です。この国で言えば王女殿下ですか?

 とても大切な方です。

 この作業をしっかりと行えば貿易が出来るかも知れないです。

 この移動の作業には、集中力と魔力量が必要になります。

 移動距離が前回より伸びているので多分ギリギリです。

 当日は貴方がたの面倒を見る事が出来ません。

 私からは離れて見学をして下さい。

 船の周りは関係者以外入れない様に壁を作ってあり、貴方がたは入る事が出来ません。

 ガラス窓より確認して下さい。

 何かあれば責任は貴方がただけでは済みません。

 派遣した王室にもとってもらう必要があります。

 それぐらいの覚悟で望んで下さい。

 宜しいでしょうか」

「近くでは見れませんか?」

 男性の方が言ってきた。

「なぜ近くで見る必要があるのですか?」

「使っている魔法を知りたい」

「私達の所に来た書状では、移動の確認であって魔法を知ることでは無いはずですが、そうすると王城は嘘の書状を送って来たことになります。

 王城に抗議の書状を送り、貴方がたには帰ってもらうことになります。どうしますか」

「確認だけさせていただきます」

 女性の方が言ってきた。

「賢明ですね。近くで見ると言うのは、作業の邪魔そして私の邪魔になります」

「では、今教えて下さい」

「貴方がたの本来の王城での仕事は何ですか?」

「魔法の研究や新しい魔法の開発です」

「そうですよね。

 人に聞いたのでは自分の身になりませんよ。

 4歳の子供に聞かないと、分からないとか恥ずかしくないですか? 

 ではヒントを差し上げます。

 ヒント1 私はある属性魔法を使っています。

 ヒント2 どの様にすれば楽に出来るか。 以上」

「もう少しお願いします」

「ヒント3 大きくなる程、制御技術が必要になる。これ以上はヒントになら無いから終わり」

「もう1つだけお願いします」

「しつこい男は嫌われるよ。

 ヒント4 この属性は比較的に自由に色々出来る。これ以上は無理。

 1晩ゆっくり考えた方がいいよ。

 サービスし過ぎた」

「ありがとうございます」

 男性が言った。

「少しは頭が冷めたかな?」

「はい。本来の仕事を思い出しました。セリカ嬢の言葉に救われました」

「それならよかった。チョット待ってて」

 応接室からキッチンへ

「シンディーさん羊羹とゼリーあるかな?」

「ありますよ」

「骨せんはありますか?」

「ありますよ」

「お茶と一緒に応接室にお願い」

「分かりました」

 シンディさんと一緒に応接室に入りお茶を配る。

「良ければどうぞ。最近開発した甘味と甘い物が苦手ならこっちの骨せんべいをどうぞ」

 2人が手を伸ばし食べ始めた。

「美味しい! こんな甘味初めて」

「こっちのみかんのも美味しいぞ」

「これは売っているのですか?」

「これはまだ売って無いの。お父さんが王都から帰って来てからになる」


 コンコン、ノックがした。

「はい」

 パレットさんが入って来た。

「セリカさん済みません。ポーションの事で聞きたい事が」

「どうしたのですか」

「商会から外洋病のポーションを10本入れて欲しいと連絡が有りました」

「作っていいよ。皇女様向けだと思う。

 5本増やしといて、私からのプレゼント」

「分かりました。15本で出しておきます」

「パレット!」

「あれ、サンクちゃんどうしたの?」

「知り合い?」

「学園の同級生です」

「急に居なくなったから探してたの」

「ごめんね。此処に就職したの」

「このままだとグダグダになるから纏めるよ。

 2人は明後日、壁の外からの見学して、移動を確認して王城に報告。

 いいですか。絶対邪魔しないで下さい」

「はい」

「打ち合わせを終わりましょう。後は自由にして」

「ありがとうございます」

 私は応接室から出た。


 応接室では。

「良かった、見つかって」

「王都を出て此処に直ぐに来た、丁度お祭りの時にセリカさんに会って家庭教師と研究室に誘われたの、詳しい事は言えないけど」

「お嬢様はどういう人なの?」

「本当に4歳なの?という感じかな。

 知識が豊富で頭もいいし回転も早い、許容範囲は広いけど1線を越えると、とんでもない事になる。

 辺境伯にも文句を言います。

 その後その人は関係の無い人になる、一切相手にしません」

「ヴィータよかったわね、あのままだったらとんでもない事になってた」

「本当だよ。自分の身にならないの所で目が冷めた。

 それにヒントをもらったから考えてみるよ」

「お嬢様の魔法はどうなの?」

「属性とかは言えないけど努力家、納得いくまでずっとやっている。

 メモ書きで条件出しして、絵で動作の確認をして整理してる見たい。

 発想力もありますね。最初は何を言っているんだと思うんだけどその通りになる。

 観察力も凄いですね。

 洗濯物のハンガーを知っていますか?」

「使ってる、とっても便利」

「あれもセリカさんが考えた物です。

 メイドが少しでも楽になるならと言っていました。

 シュシュやバレッタ等もそうですよ。この前はキッチン道具も作っていました」

「才能豊かなお嬢様ね。パレットはどうなの」

「毎日楽しいわよ。王都では味わえないですね。

 セリカさんに感謝してます」

 この後、パレットはセリカの許可をもらい王都の2人を女将の食堂へ案内をした。

 

 






 

 


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